身体のキレをよくするトレーニングを紹介!
身体のキレをよくするトレーニング
コーンを使った切り返しのドリルなども身体のキレを出すことにつながる
試合が近づいてくると、身体をベストコンディションにするために練習量や強度を調整したり、トレーニングやランニングの内容に変化をつけたりして、より試合に向けたコンディションづくりを行っていくことになると思います。その一つに「身体のキレを出す」ということが挙げられます。
ウエイトトレーニングなどで基礎筋力を向上させ、それを元にしてさらにキレのある動作に結びつけたいということでしょうか。筋力アップはある程度時間がかかるものなので、試合直前に大幅な筋力アップは期待できないのですが、もともとある筋力を「身体のキレ」という形に変換することは可能です。
いわゆる「キレのある動き」とは動作と動作の間が短い、切り返しが早いことを指します。ジャンプ動作などにおいては接地時間を短くし、素早く次の動きにつなげられるように足首や膝は深く曲げず、はねるように跳ぶようにします。小さい段差などを使ってジャンプ動作を繰り返すこと、その際には接地時間をなるべく少なくするように意識して行うようにすると良いでしょう。
また切り返し動作の速さには下半身と上半身がそれぞれ違う動きに耐えられるようにしなければなりません。逆方向へのターンを行うとき、接地したときに身体全体が進行方向へ流れてしまうのではなく、下半身をしっかりとひねって逆方向に切り返すためのスピードと柔軟性が求められます。
股関節の動きをよくするようなトレーニング(たとえば腿上げや内外旋のドリルなど)は身体のキレを出すために不可欠なものです。ランニングなどでは短いダッシュを繰り返し行いスタートを意識することで、静から動へと移り変わる身体の素早さを身につけます。
こうしたトレーニングやランニングは身体が疲労した状態で行うのではなく、できれば練習始めや休憩後の身体や脳がフレッシュなときに行うようにするとトレーニング効果が高いといわれています。身体のコンディションをよりよい状態にして試合を迎えるためにも、ぜひ「身体のキレ」を意識してみてくださいね。
文:西村 典子
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