苫小牧中央vs函館工
延長14回の熱戦は、両投手の球数が少ない!
苫小牧中央 原彰吾
延長に入り、苫小牧中央と函館工の両チームとも得点機が少なくなっていた。「このまま、引き分け再試合もありえる」と多くの選手が思い始める中、決着は14回についた。
14回裏、苫小牧中央は相手のエラーから出塁すると、二死二、三塁とチャンスを広げて、3番・澤田 大地(2年)。「自分が決めてやろう」と強い決意での打席。1ボール2ストライクからの4球目、函館工・加藤 龍之介(2年)のスライダーに反応。打球はライトの前への飛球となった。「風もあったので、自分でも落ちるかな」と思った通り、ポテンヒット。三塁走者が生還し、熱戦に終止符を打った。「サヨナラ打は初めてです。すぐに決められず、ピッチャーに大変な思いをさせていたので」と喜んだ澤田大地。14回を投げ切ったエース・原 彰吾(2年)の報いる一打となった。
さて、このゲームは延長14回の熱戦となったが、試合時間は2時間14分と短かった。要因は両チームが早いカウントから積極的に打ったことと、函館工の加藤と苫小牧中央の原がポンポンストライクを投げられたこと。両チーム合わせての四死球が三つだったという数字もそれを物語っている。
さらに14回で原が134球(9回82球)、加藤が165球(9回112球)と極端に球数が少なかったことも、二人の投げ合いを引き立たせた。「ストライク先行でいけた。球数が少なかったことが、14回を投げ切れた理由の一つ」と原は話す。
134球と165球、9回でこの投球数に達する投手もいる中、14回まで投げてのこの投球数は恐れ入る。【野球は、投手がストライク先行でいくことがいかに大事】を感じるゲームだった。
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