試合レポート

茨城キリストvs波崎柳川

2017.09.22

茨城キリストが7回コールドで初戦突破!4番・藤井栞太は3安打5打点の活躍

茨城キリストvs波崎柳川 | 高校野球ドットコム
スリーランホームランの藤井栞太

 今年の秋季茨城県大会は各地区の代表枠が従来の7から8に1校増え、選手権に出場した土浦日大と合わせた33校でトーナメントが組まれている。いびつなヤグラの都合により1回戦は1試合しかない。大多数のチームは初戦が2回戦からとなる。

 先攻・波崎柳川は背番号1の左腕・齋藤 翼(1年)が、後攻・茨城キリストは背番号1の右腕・佐藤 徳哉(2年)が任された。

 試合は序盤から茨城キリストが主導権を握る。1回裏、茨城キリストは先頭の佐川 輝人(1年)がレフト前ヒットで出塁し、2番・佐川 駆(2年)はバントヒット、さらに送って一死二、三塁のチャンスを作ると、4番・藤井 栞太(2年)がライトにスリーランホームランを放つ。

 さらに2回裏、茨城キリストが追加点を奪う。内野安打と野選、バントヒットで無死満塁から、内野エラーで1点。なおも無死満塁から四球押し出しで1点を追加する。

 波崎柳川はここで2番手にレフトの守備に就いていた小原 凜(1年)をマウンドへ送る。齋藤はライトの守備に就く。茨城キリストはなおも無死満塁から、4番・藤井のセンター前2点タイムリーで7点目を奪う。

 なおも盗塁で一死一、三塁とチャンスが続く茨城キリストだが、スクイズが投手前に勢いよく転がって追加点は奪えない。

 大量リードを許した波崎柳川は3回表に反撃する。二つの四球とヒットで無死満塁とすると、2番・秋葉 旭(2年)のレフト前ヒットで1点を返す。なおも無死満塁から3番・中村 昴也(1年)の走者一掃のタイムリーツーベースで3点。さらに送りバントと四球で一死一、三塁とし、6番・齋藤のセーフティスクイズで5点目を奪う。


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試合終了時の整列

 2点差に追い上げられた茨城キリストはすぐに突き放す。3回裏、二死から内野安打と2番・佐川 駆のレフト前ヒット、さらにダブルスチールで二、三塁とすると、セカンドへの牽制悪送球で8点目を奪う。

 4回と5回は両チームともチャンスを作れない。

 6回裏、茨城キリストが大量得点で突き放す。

 先頭の3番・平山 拓斗(2年)の内野安打、4番・藤井のレフト前ヒットで送って一死二、三塁から、6番・千葉 柊平(2年)のレフト前タイムリーで1点。なおも一、三塁から、7番・久芳 翔太(2年)の右中間ツーベースで2点。さらに8番・佐藤がセンター前ヒットで一死一、三塁から、9番・川名 拓実(2年)のセーフティスクイズで12点目を奪いその差を7点とする。

 1点でも返さなければコールドとなってしまう波崎柳川は7回表、先頭が振り逃げで出塁するも、ゲッツーで反撃できずに三者凡退。

 茨城キリストが12対5の7回コールドで波崎柳川を下し3回戦に進出した。相手は第2シードの常総学院となる。

 茨城キリストの先発右腕・佐藤 徳哉はストレートの最速が136キロを記録。130キロ超えの力のあるボールとスライダー、さらにフォークでグイグイ押していく投球が光った。3回表は3個の四球と3本のヒットを浴びて大量失点となったが、4回以降は持ち直して無安打無四球に抑えた。

 打撃は18安打の猛攻を見せた。中でも4番の藤井 栞太が3安打5打点1本塁打と躍動。1回裏のスリーランホームランでチームを勢い付けた。また、1番の佐川輝人は4打数4安打でそのうち内野安打が3本と、俊足が際立った。

 波崎柳川は先発左腕の齋藤翼は最速120キロの打たせてとるタイプだが、投球練習から高めの抜け球が多く制球に苦しむ状態だった。そこに打ち取った当たりが記録ではヒットとなり、ランナーがたまって序盤の大量失点につながった。2番手の右腕・小原凛は3回以降試合を作って味方の反撃を待ったが、6回裏に茨城キリスト打線に掴まり6安打を浴びた。

 打撃陣は3回に連打で5得点したが、そのほかではノーヒットに終わり反撃の糸口を掴めなかった。

(文=伊達 康

 

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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