拓大紅陵vs木更津総合
両校の意地とプライドがぶつかった準決勝。拓大紅陵が延長12回にサヨナラ勝利!
サヨナラ勝利を決めた拓大紅陵
関東大会出場を決める準決勝が土曜日に開催されたということもあって、[stadium]千葉県野球場[/stadium]のスタンドはほぼ満員で埋まった。
夏王者の木更津総合は準々決勝で、流通経済大柏に延長戦の末に勝利。4安打に封じ込まれた打線がどこまで修正できているか。一方の拓大紅陵の準々決勝は東海大市原望洋に9対3の大差で勝利を収め、望んだこの一戦。
先攻の木更津総合は初回、先頭の神山 竜之介がいきなり三塁打を放ち、3番・山中 稜真の左安打で先制すると、2回にはエラー絡みで1点を追加し、2点のリードを奪う。しかし拓大紅陵は2回に1点を返すと、3回には6番・小俣 剛志の2点適時打ですぐさま逆転に成功。この試合では本調子ではなかった木更津総合の峯村 誉範を攻めた。
4回、5回と木更津総合は神山の2点適時打、東 智弥の適時打などで、2点ずつを加え、5回表終了時で6対3。このまま木更津総合ペースでいくのかと思われたが、拓大紅陵が粘りを見せる。
3点リードされて迎えた5回裏、3番・水島 滉陽が今大会2本目となるライトスタンドへソロ本塁打を放ち1点を返すと、木更津総合は5回途中からサウスポーの中 裕太郎、6回途中からは1年生の根本 太一をマウンドに送る。しかし拓大紅陵打線は止まらず、水島のこの試合3安打目となる適時打、そして7回には小俣も3安打目となる本塁打をライトスタンドへ打ち込み、試合を振り出しに戻した。
その後はお互いにピンチは作るが、木更津総合根本の好フィールデング、センター東のスーパープレイなどで得点は入らないまま、延長戦に突入。お互いにチャンスは作るがあと1本が出ない試合展開だったが、最後に勝利を手繰り寄せたのは拓大紅陵だった。
12回裏、9番・北野 将也がセーフティバントを成功させ、1番・途中出場の蜂須賀が犠打で送り一死二塁の場面を作り出すと、2番・小林 快志の放った打球は左中間を破り、サヨナラ勝利を決めた。
両校の意地とプライドがぶつかった試合となった中、拓大紅陵のエース、安藤 太雅が我慢の投球で勝利に導いた。5回までに6失点したが、その後はピンチを作っても、丁寧にスライダーを低めに集め、最後の1点を許さなかった。12回を一人で投げ抜いたスタミナも賞賛されるべきことだろう。
破れた木更津総合は前戦4安打と散発だったが、この試合では15安打。ただ後半のチャンスでのあと1本が出なかった。間違いなく個々の選手のポテンシャルは高いので、一冬越えて、メンタル面でもどこまで成長することができるか。来春の戦いに注目したい。
(文・写真=編集部)
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