試合レポート

二松学舎大附vs都立永山

2018.04.01

二松学舎大附、気を緩めず一気に5回コールド

二松学舎大附vs都立永山 | 高校野球ドットコム
海老原凪(二松学舎大附)

 「予想はしていましたが、予想通りになったことが悔しいです」。都立永山の三品孝監督のこの言葉が、この試合の全てを物語っている。

 二松学舎大附は昨夏の東東京大会の優勝校で、堀川尚希平間陸斗畠山大豪ら甲子園経験者も多く残っているだけに都立永山とは、力の差があるのは確か。しかも二松学舎大附は、秋の1次予選で東海大菅生を破りながら本大会では1回戦で桜美林に敗れている。市原勝人監督は「おごりがありました」と言うだけあって、相手がどこでも、気を緩めない。その結果、一方的な展開となった。

 1回裏二松学舎大附は、3番・平間のレフトオーバーの二塁打や、6番・堀川のレフト柵越えの2ランなどで4点を先制する。

 2回裏にはこの回先頭の9番・揚野公匠が二塁打を放つと、1番・右田稜真は手堅く送り、2番・野村昇太郎のセンターオーバーの二塁打で1点を追加する。それでも永山の先発・大野意武喜は、この回を1点に抑え、3回も右田の二塁打による1点だけに抑えるなど粘りの投球をする。

 一方永山打線は、二松学舎大附の先発、背番号1の海老原凪から得点こそ奪えなかったが、2回に2安打、3回にも1安打を放った。海老原は3回で降板したが、「ゼロに抑えるだけでなく、自分の思ったところにボールが投げられるかどうかが大事です」と語る二松学舎大附の市原監督は、降板した後の海老原に、「このままではだめだ」と、諭していた。

 都立永山は4回から先発の大野に代え、鹿島翼石原優翔というタイプの異なる2人の左腕をつぎ込んだが、二松学舎大附には歯が立たず、7番・石崎創大の二塁打、代打の内田真翔の三塁打、3番・平間の2ランなどで一挙8点を追加された。しかもいくらリードしても、送るべきところは送るなど、気を緩めず、どん欲に得点を捕りに行ったため、隙が無い。

「アウトコースは踏み込まれるのは分かっていたので、インコースで勝負に行こうと指示しましたが、甘く入ると持っていかれました。ここまで叩かれると悲しいです」と永山の三品監督は声を落とした。強豪相手に、2回、3回は粘りをみせたが、力の差は、如何ともしがたかった。

 勝った二松学舎大附は、2回戦は都立小岩と対戦する。再度都立校との対戦になるが、気の緩みは全くない。

大島 裕史

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.25

昨夏甲子園16強・北海の卒業生進路紹介!元巨人外野手の息子らが中央大、147キロ右腕は社会人へ

2024.06.25

【南北海道】函館支部では第3シードの函館西と函館大有斗が初戦に挑む【2024夏の甲子園】

2024.06.25

【南北海道】室蘭支部では、第2シード苫小牧工が代表決定戦進出を狙う【2024夏の甲子園】

2024.06.25

【南北海道】小樽支部予選が26日に開幕!8年連続代表校の北照が登場【2024夏の甲子園】

2024.06.25

【滋賀】組み合わせ決まる!近江がいきなり彦根東と対戦<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.21

沖縄大会が22日開幕!八重山商工、宮古、小禄が登場、開幕戦での白星一番乗りは?【2024夏の甲子園】

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在41地区が決定、長崎、高知、新潟、大分などでシードが決まる〈6月10日〉

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】