札幌大谷vs白樺学園
手堅い野球と太田流星の完投でベスト4進出!
太田流星(札幌大谷)
スクイズも含めて犠打8。アウト1つ犠牲にしても、確実に塁を進める野球で得点を重ねた札幌大谷が白樺学園を破りベスト4進出を決めた。
「相手投手にタイミングが合ってないように感じたので、とにかくスコアリングポジションに進めようと思った」と船尾隆広監督は振り返った。ただ、「試合の流れ。今日はたまたま送りバントがちゃんと決まった」とも付け加えた。
さらに指揮官をビックリさせたのが、先発に起用した背番号17の太田流星(2年)のピッチング。「白樺さんの試合を見て、コーナーを突ける太田が合うと思った。完投までは思ってなかった」と絶賛した。
その太田は、「後ろに良い投手がいるので、いけるところまで行こうと思った。完投は練習試合を含めても初めてです。これまでの最長は7回でした。自信にしたい」と満面の笑みで取材に応えた。
右サイドスロー、あるいはアンダースローにも見える太田の投球フォーム。「中学2年の冬に投手を始めた時はサイドだったが、段々下がってきた」と話すフォームは、直球も微妙に動く。9回5安打10奪三振で6回以降パーフェクト。その内容以上に外野フライでのアウトが一つもなく、ヒット以外は外野に打球が飛ばなかった部分が、太田のピッチングスタイルを表している。
エースの西原健太(2年)を温存することにも成功。中2日で迎える駒大苫小牧との準決勝。船尾監督は「楽しみです」と見据えた。
(文=松倉雄太)