鍋料理で結束力を高める
鍋料理は栄養バランスに優れ、さらにチームの結束力を高める効果も期待できる。
これから寒くなってくると温かいものを食べて、体の中からも温まるようにしたいですよね。野球選手としてこれからの時期におすすめの献立が鍋料理です。一つのお鍋ですべて完結するだけではなく、細かく栄養バランスを考えなくてもさまざまな食材が食べられるため、結果的に栄養バランスのよい食事になりやすいことがそのメリットとして挙げられます。
特に野菜をサラダなど生野菜の状態で食べようとすると、ボリュームが増えて一度にたくさん食べることはむずかしいのですが、鍋料理に入れてしまうとボリュームが減って、意外とたくさん食べることができます。ビタミンCなど熱に弱い栄養素を含むものは、小鉢や果物などで補うようにするとよいでしょう。体づくりに欠かせないタンパク質を含む肉類・魚介類・豆腐やお揚げなどの豆類・卵なども具材として適していますし、食物繊維の豊富なキノコ類なども体のコンディションを整えるためにとりたい栄養素の一つです。さらに〆のご飯やうどん、ラーメンなどで体を動かすために必要なエネルギー源である炭水化物もしっかりとることができます。鍋料理はほとんど油を使わずに調理できるという点でも、余分な体脂肪をため込む心配も少ないため、アスリートの体づくりには適しているといえます。
以前は鍋料理といえば水炊きでしたが、最近ではキムチ鍋、豆乳鍋、カレー鍋などさまざまな味を楽しむようになりました。味に変化をもたせるとその中に入れる食材も変わってと飽きにくく、楽しみながら食べることができます。合宿や遠征などみんなで食事をするときには鍋料理もメニューの一つとして検討してみてください。お鍋を囲んでワイワイ過ごすことは栄養面だけではなく、チームの結束力やコミュニケーションを高めるためにも非常によい時間を過ごせると思います。
文:西村 典子
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