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「心気体技」で全国屈指の強豪に!「肉食系」の男たちを目指す京葉ボーイズの取り組みに迫る!

2019.01.19

 2017年、春季全国大会で初優勝を果たし、昨年2018年の春季全国大会でも準優勝に輝いた京葉ボーイズ。全国大会連覇は果たせなかったが、それでも2年連続の決勝進出は全国屈指の強豪としての地位を不動のものにしたと言っていい。
 今回はそんな京葉ボーイズの勝本俊朗代表にお話を伺い、チームの指導方針や2年連続で全国大会決勝に進出した秘訣について迫った。

座学や室内練習場の完成で選手の成長を最大限にサポート

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京葉ボーイズの勝本俊朗代表

 「チームを作って9年が経ちましたが、この後高校や大学、社会人、中にはプロ野球選手になる子たちも出てくると思います。そういった中でやっぱり中学野球では育成する、育てるということをまず意識していますね」

 そう語るのは京葉ボーイズを率いる勝本俊朗代表だ。身体的、精神的に未熟な面も多く、成長に個人差も大きな中学生。そんな成長期の選手の指導において、勝本代表は様々な面でのケアを怠らずに指導にあたっていると話す。

 まず勝本代表が挙げたのが、子供たちの成長に合わせた指導をしていくということだ。成長の差が最も大きい中学生は、140センチくらいの選手と180センチを超える選手が共存して野球をやっている。そのため、身体の成長に合わせた指導方法が必要不可欠なのだ。

 また健やかな身体の成長を促すためには、栄養バランスの良い食事が欠かせない。京葉ボーイズでは保護者の方にも協力をいただき、管理栄養士を招いての栄養指導も行っている。

 「スポーツ栄養学というのは、いつ何をどのように食べるかということが一番大事です。例えば、練習前に一番食べたらいいのはブドウ糖だったり、練習が終わった後には切れた筋繊維を回復させるためにホエイたんぱく質を取ろうとか。
 そういったスキルも、子供たちや親御様に少しずつ知ってもらう機会を作るようにしています」

 また、練習環境の面でも昨年に大きな変化があった。市川市に室内練習場が完成し、雨天の日でも練習が可能になったのだ。
 選手が健やかに成長し、技術向上を図れるような体制を勝本代表をはじめとするスタッフが、地道に作り上げた。これこそが、近年の京葉ボーイズ躍進の大きな秘訣なのだ。

[page_break:選手からも絶大な信頼「野球だけでなく人間としての成長に繋げてくれる」]

選手からも絶大な信頼「野球だけでなく人間としての成長に繋げてくれる」

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勝本代表を中心に柔軟を行う様子

 そんな勝本代表は、選手を指導していく上で現在、二つの大きな目標を掲げている。その一つ目が、ジャイアンツカップへの出場だ。

 「やる以上は頂点を目指してやっていく、チャレンジしていく気持ちでやっています。僕たちはボーイズリーグのチャンピオンシップは1回取りましたが、ジャイアンツカップにはまだ出場していません。ジャイアンツカップに出場して、チャンピオンシップを取りたいということが野球における目標です」

 だが、その一方で勝本代表は「ジャイアンツカップのチャンピオンシップを取る」という目標も、選手たちを育成するための過程の一つであると考えている。その上で勝本代表は、二つ目の目標も口にした。

 「もう一つは、地域社会の中で育てられて地域社会を牽引していくような、そういう地域の宝となるような子供たちを育てていきたいと思っています。
 京葉ボーイズには『故郷を愛し人愛す、東都京葉の地から世界へ』という創部以来のスローガンがあります。草食系男子が多い中で、肉食系の頼もしい男たちを育てていくことが私の目標です」

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練習中の様子

 そのために勝本代表が、選手たちに言い聞かせているのが「心気体技」という言葉だ。「心技体」は、昔から日本に根付いている言葉であるが、そこにエネルギーや覇気を意味する「気」を加えることで、一瞬の刹那の中で力を発揮できる、気持ちの強い人間を育成していく姿勢を表している。

 「そのためには感謝する気持ちが大事だと思います。お父さん、お母さんから始まって、自分の野球を支えてくれる地域とか学校とか、あらゆるものに対してリスペクトしていくことが力になります。
 試合をやれば審判に対して、相手チームに対してリスペクトしていく、そういう気持ちを作っていって、人間力を高めていって欲しいと思っています」

 感謝の気持ちと理論的なサポート体制で逞しい心身を築き上げ、全国屈指の強豪チームとなった京葉ボーイズ。来年以降の戦いぶりにも目が離せない。

(文・栗崎 祐太朗

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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