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21世紀枠最終推薦校に選ばれた9校にはどんな逸材がいるのか??

2019.01.24

全国デビューなるか?ピックアップするのは11名の選手!

21世紀枠最終推薦校に選ばれた9校にはどんな逸材がいるのか?? | 高校野球ドットコム
左から岩本大地(石岡一)、千坂優斗(古川)、浮橋 幸太(富岡西)、錦織 圭伍(平田)、古川敢太(釧路湖陵)

 いよいよセンバツ出場校発表が翌25日に迫った。注目が集まるのは21世紀枠3校がどこに選ばれるのか。12月14日に発表された各地区の推薦校は以下の通りだ。

・北海道:釧路湖陵 北海道大会ベスト8
・東北:古川(宮城) 東北大会準優勝
・関東:石岡第一(茨城) 茨城県大会ベスト4
・東海:清水桜が丘(静岡) 県大会準優勝
・北信越:金津(福井) 県大会準優勝
・近畿:大阪八尾(大阪)  大阪府大会ベスト16
・中国:平田(島根) 島根県大会準優勝
・四国:富岡西(徳島) 四国大会ベスト4
・九州:熊本西(熊本) 熊本県大会準優勝

 さてここまで各誌や、高校野球ドットコムの「冬が僕らを強くする」と「野球部訪問」を見ると、9校の取り組みぶりが紹介されているが、高校野球ファン、高校球児が気になるのはどんな選手がいるか?という点についてだろう。実際に調べると、9校中、7校が地方大会に勝ち進んでおり、うち3校がベスト4と、実績を残しているチームが多い。やはり上位に勝ち進んでいるということもあって、選手たちのレベルも高い。それでは9校の中から厳選した11名の逸材を紹介していきたい。

 
今回の推薦校の中で最も注目したいのが石岡一のエース・岩本 大地だろう。八郷中時代はオール茨城県南選抜(軟式)のエースとして、2016年の全国大会でベスト4入りを果たした好投手。1年生からベンチ入りし、1年春の関東大会では健大高崎戦に登板し、青柳博文監督からも「楽しみです」と評価を得ていた。

 173センチの体型から投げ込む速球は最速147キロ。好投手が揃う茨城の中でも実力はトップクラス。関東大会を目指した秋は準決勝で敗退。岩本は「変化球のコントロールが甘かった」と課題を設定し、この冬場は下半身や体幹を鍛え、牽制・フィールディングも鍛えなおしている。目指すのは茨城ナンバーワン右腕、そして全国で通用する投手だ。

 ここ最近、全国レベルの実力を持った好投手を擁するチームが選出される傾向にある。佐藤亜蓮由利工)、園田涼輔長田-筑波大)などがそう。さて岩本擁する石岡一の選出はなるか。

 

 四国大会4強富岡西。その富岡西が引っ張るのは高校通算15本塁打・最速140キロ右腕の浮橋 幸太。四国代表の主将にも選出されるなど、その力量、人間性は四国の指導者が認めるほど。将来性は打者であり、パワフルなスイングには大きな魅力を感じる。東北大会4強入りを果たした古川千坂優斗はほぼ1人で投げ切った鉄腕。135キロに迫る速球を武器にぐいぐいと押していく。東北大会準決勝では6回10失点を喫したものの、過去2試合では19回を投げて4失点と東北大会でも活躍を見せた。

 中国大会まで勝ち進んだ平田は4番ライトの錦織 圭伍(にしごおり)が中心。昨夏まではエース。打力はかなりのものがあり、前チームから主軸を打っている。このチームになってからは1年生投手2人で回し、ここぞという場面で錦織が投げる起用法で勝ち上がった。投打の中心選手としてチームを引っ張っている。腰を深く折り曲げた独特の構えから力強いスイングを見せ、強烈な打球を飛ばしている。

 東海大会出場清水桜が丘は3番サードで主将の小川允羅に注目だ。静岡の名門・東海大翔洋中出身。3年夏には全国中学校軟式野球大会に出場し、1番セカンドで活躍を見せている。清水桜が丘に進むと前チームから活躍し、今では不動の3番打者として活躍を見せ、強打堅守の三塁手としてチームを引っ張る存在だ。

 北信越大会出場の金津は4番夛田新太郎は一発を狙えるパワーヒッターとして注目を浴びている。さらなるレベルアップへ、スイングスピード140キロ以上を目指している。

 全道大会ベスト4入りした釧路湖陵は3番サード・堀海人、4番ライト・古川敢太は長打力があり、全道大会でも本塁打を放っている。

 九州大会ベスト8の熊本西はエースの霜上 幸太郎は県大会・九州大会から投げぬいてきた実力派右腕。体重を乗せるのが上手く、威力ある速球と低めに落ちるチェンジアップ系の変化球を投げ分ける。さらに4番・堺 祐太は九州大会で8打数4安打を記録した好打者。変化球に対してもしっかりと広い右中間へ打ち返すことができる右打者だ。

 最後に過去に春夏通じて10度の甲子園出場の八尾は4番捕手で主将の西浦謙太が中心となる。果たしてセンバツに登場する21世紀枠の逸材はどこになるのか。25日の発表日が見逃せない。
 

(文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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