強打で掴んだタイガースカップ敢闘賞 沖寛太(紀州ボーイズ)
3月21日、[stadium]大阪シティ信用金庫スタジアム[/stadium]で行われたニューバランスプレゼンツ 第10回関西ボーイズブロック支部対抗オールスター大会の開会式。その中で行われた「ニューバランスチャレンジ」では、参加選手たちが様々なアクテビティに挑戦して大きな盛り上がりを見せた。
和歌山支部の代表として参加した紀州ボーイズの沖寛太は、チームでは4番も務め、2018年12月に行われたタイガーズカップでは敢闘賞も獲得した。
今回はそんな沖にインタビューを行い、紀州ボーイズでの成長や高校野球での目標を伺った。
タイガーズカップ敢闘賞に見合う選手になりたい
沖寛太(紀州ボーイズ)
ニューバランスプレゼンツ 第10回関西ボーイズブロック支部対抗オールスター大会で、楽しみにしていた選手の一人が、紀州ボーイズの沖寛太である。最初に沖を見たのは、昨年12月のタイガーズカップだ。
紀州ボーイズの4番打者を務めていた沖は、タイミングの取り方や「間」の作り方に抜群のセンスを感じさせ、際立った存在感を放っていた。
実際に沖に話を伺うと、非常に歯切れのよい口調で話し、コメントの端々から実力者特有の自信と落ち着きが感じられる。
タイガーズカップで敢闘賞を獲得したことについて尋ねると、とても頼もしい答えが返ってきた。
「そういうのをもらったのは嬉しいことですけど、これから結果を出していってそれに見合う選手になりたいと思います」
元々、沖は小学校時代から注目を集める存在であった。安原少年野球クラブ時代には阪神タイガーズジュニアにも選出され、高いレベルの野球を経験。
小学校を卒業後は、林晃汰や東妻純平など甲子園で活躍を見せるOBを輩出した紀州ボーイズに入団し、ここでも沖は順調な成長曲線を描いた。
スイングスピードを計測する沖寛太(紀州ボーイズ)
「練習は小学校の頃に比べて大変ですけど、日に日に上手くなっていってる気がします。小学校の時に比べて、スイングが早くなったと思います」
春の全国大会の出場は逃し、タイガーズカップでも惜しくも準優勝だった紀州ボーイズは、現在は夏の全国大会出場を目指して練習に励んでいるという。
沖は、最終学年に向けての意気込みを強く語った。
「しっかりとチームを引っ張っていって、チームを勝たせられる選手になりたいです」
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高校野球へ期待が高まる沖寛太(紀州ボーイズ)
最終学年での飛躍に向けて、沖が力を入れて現在取り組んでいるのが打率の向上だ。高い打撃力を持っている一方で、それが現在のところ打率には結びついていない沖は、さらなるミート力の向上を目指して取り組んでいる。
「芯に当てること、ピッチャーが投げる球に合わせていくことを目標にしています。
素振りでもピッチャーが投げてるイメージを持ったり、ティーバッティングでも左ピッチャーを想定して背中からくるボールを意識したりと、色んな種類のバッティングをしてます」
また、見据えているのは今年1年間の活躍だけではない。当然ながら、卒業後は高校野球の舞台を目指しており、「高校野球で活躍する」ということも沖にとって大きな目標の一つになってる。
「いい高校に入って甲子園に出ることが目標です。レギュラーとして甲子園に出場して、活躍したいと思っています」
そんな中で、昨年の第100回全国高校野球選手権大会は、沖にとって大きな刺激になった。特に印象に残った選手に、大阪桐蔭から千葉ロッテマリーンズに入団した藤原恭大選手を挙げ、藤原選手のバッティングは参考になるポイントが非常に多かったと話す。
「(浦和学院戦で)インコースのぎりぎりのボールを、ライトスタンドに入れたバッティングは凄かったです。肘を畳んでうまく打っていて、本当に凄いバッティングだなと思いました」
タイガースカップの敢闘賞と言えば、かつては大阪桐蔭で主将を務めた中川卓也(現早稲田大)や履正社のエースを務めた竹田祐(現明治大)など、甲子園を湧かせた選手が獲得してきた歴史がある賞だ。輝かしい成績を残した偉大な先輩たちのように、沖も甲子園で輝きを放つことが出来るか注目だ。
文=栗崎 祐太朗