昌平vs獨協埼玉
昌平が投打で圧倒!5回コールド勝ちでシード確定!
昌平先発・米山魁乙
昌平が投打で圧倒した。
1回裏、一死二、三塁から4番渡邉翔大が詰まりながらも中前適時打を放ち2点を先制。さらに5番吉野哲平(2年)が左翼席に飛び込む2ランを放ち、4点目。さらに8番米山魁乙(3年)の右前適時打で6点目。
さらに2回裏にも吉野哲の適時打、敵失、米山の適時打が飛び出し、早くも8点目。さらに4回裏にも9番吉野創士(1年)の適時打や4番渡邉の適時打や相手のエラーも絡み、一挙8得点を入れた。
先発の米山は常時130キロ~133キロ程度にとどめ、ここぞという場面で135キロ前後の速球で押す投球。さらにこの試合から変化球を解禁し、120キロ後半の高速スライダー、120キロ中盤の縦スライダー、110キロ台のチェンジアップ、100キロ台のカーブを交え、4回まで無安打、8奪三振のピッチング。特に高速スライダーは打者の手元で鋭く曲がり、空振りを奪える。ブレーキが効いたカーブもあり、変化球の精度の高さも光る。
いよいよ5回参考記録ながらノーヒットノーランが見えたが、先頭打者に死球を与え、三振で一死にとったものの、四球2つで満塁のピンチ。米山は無安打無得点まであと1人に迫り、全力投球。常時135キロ~138キロの速球で勝負するが、9番・大橋に最速140キロのストレートを捉えられ、投手内野安打。さらに1番近藤に対しては138キロのストレートを思い切り打ち返され、左中間を破る適時二塁打。16対3と3点を返される。だがその後は二ゴロに打ち取り、昌平が3回戦進出を決め、夏のシードを確定させた。
昌平は投打ともに力量十分。打球の速さ、守備のスピード、走塁のスピード。すべてで圧倒していた。
次は試合巧者の上尾に対して、どんな戦いを見せるのか。米山は4回までの投球内容は非常に良かったので、引き続き、ストレート、変化球をうまく織り交ぜ、5回のような欲丸出しの投球は控え、勝てる投球に徹したいところ。
とはいえ、指先に力を集約して投げ込む破壊力抜群のストレートは相変わらず健在。最速も140キロを計測し、変化球の精度も高く、このまま順当にいけば、今年の埼玉ナンバーワン左腕と呼ばれる存在になるのではないだろうか。
獨協埼玉は本物の強打のチームを見て、何を感じたのか。5回に米山の130キロ後半のストレートをはじき返して3点を取ったのは次につながるのではないだろうか。ぜひ夏まで差を埋めるべく努力を続け、大きく化けることを期待したい。
(記事:河嶋 宗一)