六大学三冠・郡司裕也(仙台育英出身)、評判通りの打撃!正捕手争いを一歩リード
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郡司裕也
2012年を最後にAクラス入りから遠のいている中日ドラゴンズ。2013年からBクラスが続き低迷しており、与田剛監督が就任2年目を迎える2020年は8年ぶりのAクラス入りを狙う。チーム内には大島洋平(享栄出身)や平田良介(大阪桐蔭出身)、さらに大野雄大(京都外大西出身)や京田陽太(青森山田出身)ら主力選手。
加えて藤嶋健人(東邦出身)や山本拓実(市立西宮出身)、さらに清水達也(花咲徳栄出身)や梅津晃大(仙台育英出身)といった投手陣。そして根尾昂(大阪桐蔭出身)や石橋康太(関東一出身)にドラフト1位・石川昂弥(東邦出身)など若手選手が揃いつつある。
その中でアピールを続けるのがルーキー・郡司裕也(仙台育英出身)。千葉市シニアから強豪・仙台育英に進み、キャッチャーとして3年間プレー。甲子園には明治神宮大会で優勝し、2015年の甲子園では全試合4番・捕手として準優勝に貢献。特に準決勝の早稲田実業戦では頭脳的なサインプレーを見せて話題となった郡司。そしてU-18代表にも選出されて名実ともに世代屈指の捕手として注目され、プロへ進まずに慶応大へ進学した。
1年生からリーグ戦を経験すると、4年生では主将に就任。大学日本代表も経験するなど実績を積んでいくと、秋季リーグでは三冠王に輝く打撃センスを発揮してリーグ戦制覇。最後の大会となる明治神宮大会でも優勝にチームを導き、ドラフト4位で中日へ入団。
1軍キャンプに帯同してプロの世界でもまれていくと、オープン戦5試合に出場して7打数3安打で打率.429をマーク。今だ9打席と数は少ないが、3日の2軍戦で4打数3安打3打点と大暴れ。5日の2軍戦でも2打数1安打と結果を残すと、6日と7日の楽天戦では先発マスクを被った。
特に6日の試合ではフル出場を果たして貴重な経験を積んだ郡司。明治神宮大会の優勝直後のインタビューでは、捕手らしく相手バッテリーのリードを読んだ打撃がバロメーターだと明かした。プロのステージでさらに経験値を積んでいけば、バッティングに磨きがかかるだろう。また慶応大での4年間で、「目先の1点にこだわらないで、広い視野でリードしていただきたいといわれ続けてきた」と全体を俯瞰したリードの必要性を教わってきた。
谷繫元信氏以来、絶対的な正捕手が不在となってきた中日の扇の要をがっちりつかめるのか。シーズン開幕まで、郡司のアピールは続いていく。
(記事=田中 裕毅)
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