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富山県伝統校のつばぜり合い 富山商と高岡商の過去10年間の直接対決を振り返る 

2020.06.29

富山県伝統校のつばぜり合い 富山商と高岡商の過去10年間の直接対決を振り返る  | 高校野球ドットコム
2014年の富山商のエース・森田駿哉と2018年の高岡商のエース・山田龍聖

 これまで各都道府県のライバル校同士の直接対決を見てきたが、今回は富山県の高岡商富山商の直接対決を振り返っていく。

 高岡商は昨夏の甲子園にも出場するなど、3年連続で出場している。特に2018年にはU18にも選ばれた山田龍聖を中心にベスト16進出。福井国体にも出場を果たした。一方の富山商は2018年の選抜を最後に甲子園からは離れているが、春夏合わせて22回の甲子園出場は富山県内では上位の出場数になる。

 県内でも実力を持ったチーム同士の対戦を過去10年間で振り返って見ていく。

<過去10年間の直接対決>
2013年 春季富山県大会 準々決勝
富山商 1対0 高岡商

2014年 春季富山県大会 準決勝
富山商 2対1 高岡商

2014年 第96回富山大会 決勝
富山商 9対3 高岡商

2015年 第97回富山大会 準々決勝
高岡商 8対5 富山商

2015年 秋季富山県大会 決勝
高岡商 9対3 富山商

2016年 第98回富山大会 準々決勝
富山商 4対1 高岡商

2017年 秋季富山県大会 準決勝
富山商 3対0 高岡商

2018年 春季富山県大会 決勝
高岡商 7対4 富山商
※1年生大会を除く

 結果を見れば過去10年間では8度の対戦があり、富山商が5勝。高岡商が3勝という結果に終わっている。ただ、過去10年間で最も古い2013年の春季大会、そして続く2014年の春季大会はどちらも延長にもつれ込む緊迫の試合展開。結果としてどちらも富山商が試合を制したが、両校の実力が拮抗していることがわかる。

 この時、富山商森田駿哉がおり、どちらの試合も先発完投勝利。この年の富山商は、エース・森田を軸として戦い、2014年の夏の決勝でも森田が完投して夏の甲子園出場。3回戦で日本文理に敗れたが、ベスト16まで進出。森田はその後U18に選出され、法政大進学後は1年生春のリーグ戦の開幕投手を任された。現在はHonda鈴鹿で現役を続けている。

 その森田が引退した翌年の2015年は高岡商が打ち合いを制して勝利。勢いそのままに優勝し、甲子園ではオコエ瑠偉らがいた関東一の前に敗戦したが、7年ぶりとなる甲子園まで上り詰めた。

 甲子園帰りとなった2015年の秋季大会でも両校は対戦。この時は高岡商が中盤に試合の主導権を握り、9対3で富山商を下すも、夏の大会では富山商高岡商を4対1で勝利。甲子園出場には至らなかったが、決勝戦まで勝ち進み存在感を示した。

 2017年と2018年は1勝ずつを上げた両校。2019年は一度も対戦することがなかったが、高岡商は春夏合わせて25回は富山県内トップ。そして富山商の22回はそれに続く記録であり、富山の高校野球を牽引していることは間違いない。

 これからもライバル同士が富山の高校野球を盛り上げてくれることを期待したい。

(記事=田中裕毅

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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