飯山vs岡谷南
追いついた上田西が、10回犠飛でサヨナラ勝ち
スクイズを決める飯山・馬場
昨年夏の準々決勝の再戦。プロ注目のエース右腕・常田唯斗を擁する飯山が、粘る岡谷南を7-6で振り切り、2年連続の準決勝進出を決めた。
飯山は1回表、岡谷南の先発、背番10の依田康太郎の立ち上がりを攻め、1死満塁から5番鈴木輝俊の左前打で先制。さらに4回には9番馬場ひろとが三塁打し、1番長﨑の犠飛で1点を加えた。
飯山の先発常田は、初回から140㌔台を連発。その速球対策をしてきた岡谷南は2点を追う4回、四球、盗塁で無死二塁。ここで5番五味大晴は右前に適時打を放ち1点。さらに1死三塁として7番の打席で捕逸により三走がかえり、2-2と振り出しに戻した。
同点とされた飯山は6回、連打から1死一、三塁として9番馬場はスクイズ(内野安打)を決め、1点を勝ち越し。さらに四球などで2死満塁として3番塚田佳はセンターの頭上を破る走者一掃の二塁打を放ち、3点を加え、リードを4点に広げた。
粘る岡谷南は、猛暑で疲れの見える常田から7回、代打林宏弥の二塁打を足掛かりに代打今村修悟、3番小松優介の連続適時打で2点を返した。
飯山もすかさず8回表、9番馬場の二塁打、1番長崎の安打から2番関壱星の犠飛で1点を加え、懸命に逃げ切りを図った。
飯山の常田は9回も続投。粘る岡谷南は1番島津智仁、3番小松に適時打を許し、1点差。なおも2死二、三塁と一打サヨナラのピンチだったが、5番打者を16個目の三振に切って取り、辛くも逃げ切った。
常田は猛暑の人工芝球場で164球の熱投。バットを短く持ってコンパクトに合わせてくる岡谷南打線に10安打を許したが、最終回も140㌔以上を記録するなど要所を速球とカット系のボールでしのいだ。常田は「なかなか体の熱が抜けなかった」と苦しいマウンドを振り返った。飯山・吉池拓弥監督は7得点した打線に「前回までに比べてかなり振れた」とフライが多かった打線の修正がうまくいった。
驚異的な粘りを見せた岡谷南・倉坪知之監督は「うちの攻撃力からすればよく粘ってくれた」と、好投手から10安打6得点した打線をたたえた。
(取材:小池剛)