試合レポート

常総学院vs木更津総合

2020.10.27

後半に島田舜也を攻略した常総学院がベスト4へ!木更津総合は秋本 璃空を打ち崩せず

 初戦で前橋商に7回コールドで勝利して勢いに乗る常総学院。対するのは開催地千葉県の王者・木更津総合。勝てば来春の選抜出場へ大きく前進する大事な一戦は後半勝負となった。

 5回までは互いに0対0と投手戦の様相。常総学院はヒット5本、木更津総合はヒット6本と互角の展開だったが、常総学院が均衡を崩す。

 6回、二死から7番・秋本 璃空のヒットと、8番・太田和 煌翔の四球でチャンスを作ったところで、9番・中村 蒼がセンターへのタイムリーで2人が生還。常総学院が先に点を挙げてリードを奪った。

 あまり反動を使わずコンパクトにまとまったフォームをしている中村だが、島田の高めのストレートをZOZOマリンの右中間まで運ぶだけのパンチ力をもっており、9番打者ではあるが、油断ならないバッターだ。

 援護点をもらった常総学院先発はエース・秋本 璃空。ノーワインドアップから軸足の踵を浮かせるほど勢いよく高々と足をあげて、コンパクトな腕の使い方でトップを作ると、140キロ台の速球に加えて、真っすぐに近い軌道から落ちる110キロ後半のスライダー。時折大きく縦に変化する110キロ前半のカーブも混ぜながら木更津総合打線を抑え込んでいく。

 すると7回には一死満塁から6番・田邊 広大のタイムリーなどで一挙3得点。9回には2番手・越井 颯一郎から1番・宮原 一綺から3番・三輪 拓未まで3連続タイムリーなどで4得点で9対0と試合を決定づけた常総学院

 最終回に木更津総合の6番・大西 智也のタイムリーで1点返されるもそこまで。9対1で常総学院が木更津総合を下した。

 注目の3番・三輪だが、あらかじめ軸足にタメを作った状態で構えに入り、バットを肩から耳の高さまで引き上げながらトップを作ると、レベルスイングでポイントまでバットを振っていき、ボールを捉えていく打率を残せるスイングをしているのが印象的。中学時代は東京城南ボーイズで腕を磨いてきた逸材だが、今大会は10打数6安打と結果を残している。準決勝以降の活躍も楽しみだ。

 敗れた木更津総合だが、県大会からエース・島田 舜也の好投が光っていたが、打線でなかなか援護しきれないことが多かった。常総学院との一戦を経て、一冬でどれだけ成長できるか期待したい。

(文・=編集部

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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