高知vs高知中央
高知・森木大智「152キロ」で明徳義塾との再戦へ!
高知・森木大智
4年ぶり22回目の制覇を狙う高知と6年ぶり2回目の優勝へ燃える高知中央による「第74回春季四国地区高等学校野球大会高知県予選」決勝戦は、初回の攻防で流れが決まった。
高知は先発の杉村 優妃(3年・右投右打・180センチ77キロ・高知市立西部中出身)が三者凡退で滑り出すと、その裏には一死満塁から5番・城田 聖修(3年・一塁手・右投右打・182センチ80キロ・京都西京極ボーイズ<京都>出身)が手堅くスクイズを決め先制。なおも一死満塁とすると今大会初スタメンの7番・工藤 稜司(3年・中堅手・右投右打・172センチ73キロ・高知中出身)による「いいバッティングをしてくれた」と濵口 佳久監督も褒め称えた左前2点打と8番・杉村の右前適時打で一挙4点をあげ、完全に主導権をわがものとした。
高知中央も2回以降は先発の最速142キロ右腕・吉岡 稔貴(3年・右投左打・172センチ60キロ・南国ヤングマリナーズ出身)が立ち直り、打線も4回表に3番・板谷 朋生(3年主将・遊撃手・右投右打・170センチ80キロ・南国ヤングマリナーズ出身)の左前打などで一死一・二塁のチャンスをつかんだが、ここは高知の2番手左腕・高橋 克弥(3年・左投左打・165センチ55キロ・御坊市日高川町学校組合立大成中<和歌山>出身)に後続が二者連続三振。4失策も響き結局、最後まで得点を奪うことはできなかった。
そして高知は7回表から登板した森木 大智(3年・右投右打・184センチ88キロ・高知中出身)もエンジン全開。7回表は150~148キロのストレートを全球投げて三者凡退に仕留めると、8回表二死から高知中央の1番・山下 真輝(2年・一塁手・右投右打・170センチ67キロ・南国ヤングマリナーズ出身)を右邪飛に打ち取ったボールは「自分の中では狙ったところに行かなかった」と本人は振り返るも、NPBスカウトのスピードガンで自己最速となる「152キロ」を掲示。3球団5名が詰め掛けたスカウト陣からも「力感がないのにあんなボールを投げるとは」と驚きの声が漏れた。
なお、優勝した高知は4月11日(日)10時から高知県立春野総合運動公園野球場でセンバツ出場に伴い2年ぶり(7大会連続)25度目の春季四国地区高等学校野球大会出場を決めている明徳義塾と四国地区高等学校野球大会順位決定戦で対戦。この日、森木の姿をしっかり現地で見届けた明徳義塾・馬淵 史郎監督の前で豪腕がさらなるベールを開けるのかを含め、全国大注目の一戦となる。
(文=寺下 友徳)