オリックス山本が史上8人目の快挙「投手5冠」、さらにトップの数字も
オリックス・山本 由伸(都城出身)
オリックスの山本 由伸投手(都城高出身)が、プロ野球史上8人目の「投手5冠」をほぼ手中にした。25日今季最終戦の楽天戦に先発して4安打完封。球団新の15連勝で今季18勝目をマークした。
最終成績は、26試合に登板し、18勝(5敗)、防御率1.39、206奪三振、勝率.783を収めた。
なんと「最多勝」「最優秀防御率」「最多奪三振」「勝率第一位」の投手部門の4つのタイトルを確実にし、さらに、完封数もトップの4試合。「投手5冠の」偉業は、これまで7人しか達成していない。
1937年 沢村 栄治(巨人)24勝 防御率0.81 勝率.857 196奪三振 7完封
1938年 スタルヒン(巨人)19勝 防御率1.05 勝率.905 146奪三振 7完封
1943年 藤本 英雄(巨人)34勝 防御率0.73 勝率.756 253奪三振 19完封
1954年 杉下 茂(中日)32勝 防御率1.39 勝率.727 273奪三振 7完封
1959年 杉浦 忠(南海)38勝 防御率1.41 勝率.905 336奪三振 9完封
1981年 江川 卓(巨人)20勝 防御率2.29 勝率.769 221奪三振 7完封
2006年 斉藤 和巳(ダイエー)18勝 防御率1.75 勝率.783 205奪三振 5完封
2021年 山本 由伸(オリックス)18勝 防御率1.39 勝率.783 206奪三振 4完封
実は、山本のリーグNO・1の数字は、ここだけで終わらない。投球回数193回3分の2、完投6もリーグトップの数字だ。100球をメドに降板する先発投手がトレンドになっているなか、中6日のローテーションをほぼ守り通し、すべてにおいて先発投手としてのトップの成績。上記の5部門と合わせて「投手7冠」に輝くことが決定的だ。
近年、防御率のタイトルを1.50以下で獲得したのは楽天の田中 将大(駒大苫小牧出身)が2013年にマークした1.27以来。18勝以上となると、同じく2013年の楽天田中の27勝以来となる。その後、メジャーを経験している楽天田中とこの日投げ合って、勝利したことを思えば、時代の節目を感じてしまう。