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【北海道】センバツ出場回数、勝利数No.1は準V経験もある伝統校

2022.01.30

【北海道】センバツ出場回数、勝利数No.1は準V経験もある伝統校 | 高校野球ドットコム
辻田 旭輝(クラーク記念国際)

 2022年第94回選抜高校野球大会(阪神甲子園球場)に出場する32校が決定した。今年の高校野球界がこのセンバツからスタートすることになる。

 1924(大正13)年から開催された大会は今年で94回目。過去、選抜されたチームの歴史を全国47都道府県別に振り返ってみる。

 第1回は北海道。昨年秋に北海道大会で優勝したクラーク記念国際が、今年のセンバツに選ばれ初出場を決めた。夏に次いでセンバツ出場組にも名を連ねたことになる。過去、センバツの出場回数上位ランキングは以下の通り。

<北海道センバツ出場回数上位ランキング>
1位 北海    13回
2位 駒大岩見沢 8回
3位 東海大札幌 6回
3位 函館大有斗 6回
5位 北照   5回
5位 苫小牧工  5回
7位 駒大苫小牧 4回
7位 苫小牧東  4回
7位 北海道栄  4回
10位 鵡川   3回
10位 札幌第一 3回

 出場では伝統校の北海がダントツ。北海道勢として初出場となった第15回大会(1938年)の北海中時代を含めて13回センバツに出場している。「ヒグマ打線」と呼ばれた駒大岩見沢は2014年3月に閉校となったが、当時チームを甲子園に率いていた佐々木 啓司監督がクラーク記念国際を率いて、再びセンバツの舞台に立つ。

<北海道21世紀枠出場校と結果>
2002年 鵡川(2回戦)
2012年 女満別
2013年 遠軽(2回戦)
2020年 帯広農
※成績未記入は初戦敗退

 21世紀枠では過去4校が選出された。鵡川遠軽は初戦突破したが、女満別は初戦敗退。帯広農は新型コロナウイルスの影響でセンバツ開催が中止となったが、その年の夏の甲子園交流戦では健大高崎(群馬)に4対1で勝利。21年夏には北北海道代表として甲子園に出場している。

 センバツの勝利数上位ランキングは以下の通り。

1位 北海    12勝(準優勝1回、4強1回、8強2回)
2位 駒大岩見沢 7勝(4強1回、8強1回)
3位 東海大札幌 6勝(準優勝1回)
4位 北照    5勝(8強2回)
5位 函館大有斗 4勝
6位 駒大苫小牧 2勝
6位 鵡川    2勝

 北海道勢のセンバツ初勝利は第26回大会(1954年)の北海。最高成績は2チームがマークしている準優勝で、第35回(1963年)大会の北海と、第87回(2015年)大会の東海大四(現東海大札幌)。

第35回大会=北海
 1回戦:3-2 日南(宮崎)
 2回戦:5-3 PL学園(大阪)
 準々決勝:5-1 享栄商(現享栄=愛知)
 準決勝:8-7 早稲田実業(東京)
 決勝:0-10 下関商(山口)

 当時のエースだった吉沢 秀和投手(3年)は、2年から春夏甲子園を経験。3季連続の聖地で、エースで4番として活躍した。早稲田実業(東京)との準決勝では自らのランニング本塁打で9回サヨナラの劇的勝利を果たしている。決勝では池永 正明投手(元西鉄投手)率いる下関商(山口)に大差で敗れたが、北海道に初めて準優勝旗を持ち帰り、大型左腕として評価されて巨人に入団した。このセンバツ後にヤクルトで活躍した若松 勉氏が北海に入学している。

第87回大会=東海大四
 1回戦:3-0 豊橋工(愛知)
 2回戦:3-2 松山東(愛媛)
 準々決勝:1-0 健大高崎(群馬)
 準決勝:3-1 浦和学院(埼玉)
 決勝:1-2 敦賀気比(福井)

 前年の秋に北海を決勝で下した東海大四が北海道王者として臨んだセンバツ。エースの大澤 志意也投手が3安打完封、2失点完投、2番手5回無失点、1失点完投の活躍などで52年ぶりの決勝に駒を進めた。決勝は敦賀気比の前に惜敗。準決勝で大阪桐蔭(大阪)相手に2打席連続満塁弾を放っていた背番号17の松本 哲幣外野手に、8回に決勝2ランを浴びての敗戦だった。現西武の平沼 翔太投手から8安打を放ち毎回走者を出しながら1点しか取れず、あと1歩で悲願の優勝旗を逃した。

 北海道勢のセンバツの通算成績は46勝84敗。都道府県別勝利数ランキングは埼玉と並び17位タイ。近年では、東海大四が準優勝した2015年の翌年から、延べ6チームがセンバツに出場したが、初戦を突破したのは初出場の札幌大谷(2019年)のみ。クラーク記念国際札幌大谷同様、センバツ初出場初勝利を目指す。

[page_break:北海道のセンバツ出場校一覧]

【北海道のセンバツ出場校一覧】

大会 年度    出場校
1回 1924(大13) ―
2回 1925(大14) ―
3回 1926(大15) ―
4回 1927(昭2) ―
5回 1928(昭3) ―
6回 1929(昭4) ―
7回 1930(昭5) ―
8回 1931(昭6) ―
9回 1932(昭7) ―
10回 1933(昭8) ―
11回 1934(昭9) ―
12回 1935(昭10) ―
13回 1936(昭11) ―
14回 1937(昭12) ―
15回 1938(昭13)北海中
16回 1939(昭14) ―
17回 1940(昭15) ―
18回 1941(昭16) ―
1942(昭17)戦争のため中止
1943(昭18)戦争のため中止
1944(昭19)戦争のため中止
1945(昭20)戦争のため中止
1946(昭21)戦争のため中止
19回 1947(昭22) ―
20回 1948(昭23) ―
21回 1949(昭24) ―
22回 1950(昭25) ―
23回 1951(昭26) ―
24回 1952(昭27) 函館西
25回 1953(昭28) 北海
26回 1954(昭29) 北海
27回 1955(昭30) 北見北斗
28回 1956(昭31) 苫小牧工
29回 1957(昭32) 苫小牧東
30回 1958(昭33) 函館工
31回 1959(昭34) 苫小牧工
32回 1960(昭35) 北海
33回 1961(昭36) 北海
34回 1962(昭37) 北海
35回 1963(昭38) 北海
36回 1964(昭39) 北海
37回 1965(昭40) 苫小牧東
38回 1966(昭41) 室蘭工
39回 1967(昭42) 札幌光星
40回 1968(昭43) 苫小牧東
41回 1969(昭44) 釧路一
42回 1970(昭45) 網走南ヶ丘
43回 1971(昭46) 芦別工
44回 1972(昭47) 苫小牧工
45回 1973(昭48) 函館有斗
46回 1974(昭49) 苫小牧工
           函館有斗
47回 1975(昭50) 札幌商
           北海道日大
48回 1976(昭51) 札幌商
           函館有斗
49回 1977(昭52) 北海道日大
50回 1978(昭53) 東海大四
51回 1979(昭54) 室蘭大谷
52回 1980(昭55) 東海大四
53回 1981(昭56) 北海道日大
           東海大四
54回 1982(昭57) 北海
55回 1983(昭58) 駒大岩見沢
56回 1984(昭59) 砂川北
57回 1985(昭60) 駒大岩見沢
58回 1986(昭61) 函館有斗
59回 1987(昭62) 旭川竜谷
60回 1988(昭63) 北海
           函館有斗
61回 1989(平1) 東海大四
          苫小牧工
62回 1990(平2) 駒大岩見沢
63回 1991(平3) 旭川竜谷
64回 1992(平4) 駒大岩見沢
65回 1993(平5) 駒大岩見沢
          知内
66回 1994(平6) 滝川西
67回 1995(平7) 北海
68回 1996(平8) 駒大岩見沢
69回 1997(平9) 函館大有斗
70回 1998(平10) 北照
          苫小牧東
71回 1999(平11) 駒大岩見沢
72回 2000(平12) 北照
73回 2001(平13) 東海大四
74回 2002(平14) 札幌日大
           鵡川
75回 2003(平15) 駒大苫小牧
           旭川実
76回 2004(平16) 鵡川
77回 2005(平17) 駒大苫小牧
78回 2006(平18) 旭川実
           北海道栄
79回 2007(平19) 旭川南
80回 2008(平20) 駒大岩見沢
81回 2009(平21) 鵡川
82回 2010(平22) 北照
83回 2011(平23) 北海
84回 2012(平24) 北照
           女満別
85回 2013(平25) 遠軽
           北照
86回 2014(平26) 駒大苫小牧
87回 2015(平27) 東海大四
88回 2016(平28) 札幌第一
89回 2017(平29) 札幌第一
90回 2018(平30) 駒大苫小牧
91回 2019(平31) 札幌第一
           札幌大谷
92回 2020(令2) 白樺学園
          帯広農
93回 2021(令3) 北海
94回 2022(令4) クラーク記念国際
(2020年は開催中止。☆は21世紀枠、★は希望枠)

北海道日大=現・北海道栄
 北海中=現・北海
 函館有斗=現・函館大有斗
 東海大四=現・東海大札幌
 室蘭大谷=現・大谷室蘭
 札幌商=現・北海学園札幌
 砂川北=現・砂川
 芦別工=現・芦別総合技術
 旭川竜谷=現・旭川龍谷

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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