ルーキー阪上翔也が決めた!近畿大が開幕戦を延長タイブレークサヨナラで制す!
近大・阪上翔也
<関西学生野球春季リーグ:近畿大2-1立命館大(延長10回タイブレークサヨナラ)>◇2日◇第1節1回戦◇わかさスタジアム京都
大学野球デビュー戦。代打で起用された打席で、期待に応えた。
タイブレークに突入した延長10回裏、1点を追う形になった近畿大の攻撃。送りバントと三振で2死二、三塁となり、田中秀昌監督が球審に告げた。
「代打・阪上!」
神戸国際大附のエースとして昨年春夏の甲子園に出場。夏はベスト8進出に貢献した阪上翔也だ。
1ボール1ストライクからの3球目を振りぬくと、打球は中前へ。2者が生還し逆転サヨナラ。一塁に達した阪上は、ナインの歓喜の輪の中心となった。
「打席が回ってこいという気持ちはありました。(打てば)逆転サヨナラ場面だったので緊張したが、先輩方が結果を気にせず思い切りいけと言ってくださって、リラックスして自分のスイングができた」と大学野球での初打席での一打を喜んだ。送り出した田中監督も、「振れていたので起用したが、やっぱり持っていますね」と讃えた。
高校では投手と外野手を務めた阪上。大学に入り、現在は内野手登録。「今はサードを練習させています。外野はいつでも守れるので」と指揮官。この日は竹谷理央(4年=星稜)、谷口嘉紀(4年=神戸国際大附)、柴野琉生(3年=神戸国際大附)が外野を守り、本来はレギュラーの梶田蓮(4年=三重)も途中出場した。分厚い外野陣がいる間は、内野も守れた方が試合出場機会は増える。そんな意図もあるのだろう。さらに指揮官は「来年からは(投手との)二刀流もある」と構想を練る。本人も「そのつもりで入学した」と意気込む。
投手、内野手、外野手。大学野球で最高のデビューを飾った阪上の可能性は広がるばかりだ。
近畿大と立命館大の試合では、本塁打の判定を二塁打に修正する場面があった。
タイブレークの延長10回表。1死二塁から、立命館大の大崎秀真内野手(3年=報徳学園)が放った打球は近畿大のレフト・竹谷の頭上を越えた。三塁の塁審・伊藤博文氏(関西学院大OB)はフェンスを越えたと見て本塁打の判定をしたが、竹谷は「フェンスは越えてない」とアピール。審判団が協議して状況を振り返り、ボールはラバーに当たって戻ってきたことと修正した。伊藤塁審は、「打球を私がホームランにしました。振り返るとフェンスオーバーではありませんでした。すみませんでした」と場内に説明して、立命館が二塁打1点を取り、1死二塁で試合は再開した。
今春センバツ1回戦の広陵vs敦賀気比でも、正しい判定に修正した上でそこに「申し訳ありません」と一言添える場内アナウンスが「わかりやすい」と評判を呼んでいた。