夏のプレッシャーは計り知れない、春上位校が次々と敗退
早期敗退となった神村学園
2022年第104回全国高校野球選手権大会の各都道府県予選が繰り広げられている中、今春の大会で上位に進出したチームが早くも敗退しているケースが見られる。
17日、静岡では春に優勝し東海地区大会でも優勝した浜松開誠館が、聖隷クリストファーの前に敗れた。相手が昨年秋の準優勝チームだから、番狂わせではないが、初戦敗退ということを考えれば、やはりショッキングなニュースになるだろう。
全国を見ると、春季大会で優勝しながら敗退しているチームは8校ある。
札幌第一(北海道)
秋田商(秋田)
浜松開誠館(静岡)
西城陽(京都)
奈良大附(奈良)
松山商(愛媛)
神村学園(鹿児島)
沖縄水産(沖縄)
さらにベスト4入りのチームとなると
秋田=本荘、大曲農
山形=酒田南
茨城=水戸商
栃木=栃木工
石川=金沢
山梨=日川
岐阜=大垣日大
奈良=畝傍
和歌山=県立和歌山商
鳥取=米子北
島根=石見智翠館
岡山=岡山東商、玉野光南
徳島=阿南光
香川=丸亀城西
愛媛=西条
高知=土佐、高知南
長崎=諫早農、九州文化学園
熊本=熊本学園大附
大分=柳ヶ浦
宮崎=聖心ウルスラ
鹿児島=神村学園、鹿児島玉龍 樟南
沖縄=沖縄水産、沖縄尚学、宮古、前原
九州地区は日程消化が早いため、敗退校も多くなっていることはあるが、約半分の都道府県で春4強の一角が敗れていることになる。毎年のように上位進出しているチームと違い、この春に快進撃したチームほど、夏にプレッシャーがかかりやすくなっていることもあるだろう。沖縄水産、松山商、秋田商といった古豪も、復活が叫ばれたが、周囲の期待が大きければ大きいほど、球児にかかる重圧も違う。コロナ禍の影響で、どのチームも十分な調整、実戦練習ができなかったことも影響したかもしれない。
秋春夏と実績を残していくことは、やはり難しいことのようだ。
(記事=浦田由紀夫)