明大明治vs都立府中工
明大明治が先発・内海の公式戦初完投で熱戦を制し3回戦進出
〈第104回全国高校野球選手権西東京大会:明大明治6―3府中工〉♢11日♢2回戦♢[stadium]多摩市一本杉[/stadium]
先発は明大明治が内海 陽(3年)、府中工が牛尾 幸太朗(3年)。両者ともに背番号1がマウンドを託された。
先制したのは明大明治。1回表、先頭の石田 秀鳳(3年)が四球で出塁すると、すかさず盗塁を決める。すると1死二塁から3番・藤本 望夢(3年)の犠飛で石田が生還。
先制された直後の1回裏、府中工も2死満塁の場面で6番・服部 雄飛(2年)が投手への内野安打ですぐさま同点に追いつく。
4対2の5回裏、府中工が無死一、三塁のチャンスを作ると6番・服部の捕手への野選の間に1点を返し、1点差に迫る。
明大明治の先発・内海が「今日は欲しいときに打線が点を取ってくれてありがたかった」と話すように、1点差に迫られた6回表に打線がすぐさま2点を追加。その後は内海が9回まで走者を背負うも、味方の守備にも助けられ相手に得点を与えず公式戦初完投を飾った。加藤 和幸監督は「内海が最高だった。今日は全員を誉めます」と一言。文武両道の明大明治が全員でつかんだ1勝だ。
一方、府中工の先発・牛尾は「初回の入りから乱れてしまって申し訳ない。打線が頑張ってくれた中で本当に申し訳なかった」と自分の投球を悔やんだ。牛尾の帽子の裏には、可能性は無限大の文字が書かれている。中学生の時の顧問から授かった言葉で、春に故障をしたが、「しっかり下半身を使い、腕の振りをコンパクトにした」ことで復活することができた。
府中工の主将・田中 陽貴(3年)は「1点差に追い詰めたが、そこから粘ることができなかった。足を生かした攻撃がもう少しできれば良かった」と敗れた原因を振り返った。
(取材=大松 優花)