News

明徳義塾、高知大会準決勝で高知中央に敗れ、第100回大会以来、5年ぶりに夏甲子園逃す

2023.07.24


8回裏無死からリリーフ登板し明徳義塾打線をタイブレークでの1点に抑えた高知中央・髙橋秀斗(3年)

〈第105回全国高校野球選手権高知大会:高知中央2ー1明徳義塾(延長11回タイブレーク)〉♢23日♢準決勝♢県営春野

侍ジャパンU‐18代表監督も兼任する名将・馬淵 史郎監督が率いる明徳義塾。2002年夏甲子園、2014年長崎国体、1981・2017年明治神宮大会と4度の全国制覇を誇り、近年でも昨年まで3大会連続(*2020年の独自大会は高知が優勝)で夏の甲子園出場。春の四国大会も優勝を飾り、今大会も第1シード・大本命だった名門が、準決勝で高知中央の前に延長11回タイブレークで敗れた。

これにより明徳義塾は2018年の第100回大会決勝で高知商に敗れて以来、5年ぶりに夏の甲子園出場を逃した。なお、明徳義塾の同大会準決勝敗退は、2008年の第90回大会準決勝で高知商に3対4で敗れて以来、15年ぶりとなる。

この日の明徳義塾は今夏初戦で中村の前に9回2死2ストライクまで追い込まれた時と同様に打線が振るわず。高知中央の先発左腕・藤田 一秀投手(3年)の前に1回、6回を除き再三塁上を賑わせるも得点を逸すると、8回無死から藤田をリリーフした右サイド・高橋 秀斗投手(3年)からも1点が奪えず。

それでも9回までに7安打を浴びながら10奪三振の快投を演じたエース・小林 和生投手(3年)の踏ん張りで延長タイブレークに持ち込んだ明徳義塾であったが、延長11回表1死満塁から小林が押し出し四球を与えると、2死満塁から5番・奥田 誠絆内野手(3年)にも痛恨の中前適時打を浴び0対2。

その裏、明徳義塾も1死二、三塁から代打・福田 大貴外野手(3年)の左犠飛で意地の1点。さらに2死一、三塁まで攻め立てたものの、最後まであと1本が出なかった。

試合後、電話取材に応じた馬淵監督は「小林はよく投げたが打てなかった。藤田くんが投げている間に点を取らなくてはいけなかった」とコメント。逆に大会初の決勝戦進出を果たした高知中央・太田 弘昭監督は「みんなでよく粘ってくれたし、2点目が大きかった」と苦手意識のあった明徳義塾相手の快挙を振り返りつつ「周りは優勝したような騒ぎになっているが、問題は次の試合。気を引き締めて闘いたい」と悲願の甲子園初出場へ前を向いた。

なお、この明徳義塾の敗退により、四国地区の昨夏甲子園出場校で勝ち残っているのは徳島大会準決勝まで駒を進めている鳴門のみに。混戦の度を深める四国から甲子園への道はいよいよクライマックスを迎えようとしている。

取材=寺下友徳

この記事の執筆者: 田中 裕毅

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.15

ノーシード・二松学舎大附が2戦連続で延長戦を制す【2024夏の甲子園】

2024.07.15

プロ注目153キロ右腕が3回戦で姿消す 好リリーフ見せるもあと1点及ばず【2024夏の甲子園・兵庫】

2024.07.15

”超攻撃野球の浦学”から”堅守の浦学”へ。難敵相手に1対0の完封勝利発進

2024.07.16

専大松戸が一挙6失点許してヒヤリ プロ注目の大型遊撃手の逆転本塁打で4回戦進出【2024夏の甲子園】

2024.07.15

栃木では6試合が雨天順延、宇都宮北と足利大附が初戦を突破【2024夏の甲子園】

2024.07.14

甲子園通算19度出場・享栄が初戦敗退 1点差でまさかの敗戦【2024夏の甲子園】

2024.07.13

四国の夏を盛り上げる逸材20名! 全国注目の四国BIG3から「東大野球部か医者か」の秀才、名門・池田の小さな大エースまで【逸材選手リスト】

2024.07.15

ノーシード・二松学舎大附が2戦連続で延長戦を制す【2024夏の甲子園】

2024.07.13

モイセエフ擁する豊川、初の夏の甲子園へ戦力向上中! カギは超高校級スラッガーの前、投手陣は急成長 センバツの雪辱をはたすか!?【注目チーム紹介】

2024.07.15

プロ注目153キロ右腕が3回戦で姿消す 好リリーフ見せるもあと1点及ばず【2024夏の甲子園・兵庫】

2024.07.08

令和の高校野球の象徴?!SJBで都立江戸川は東東京大会の上位進出を狙う

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」