鹿児島実vs鹿児島商
鹿児島商が9回同点劇も延長戦で力尽きる
<第105回全国高校野球選手権鹿児島大会:鹿児島実8-7鹿児島商(延長10回タイブレーク)>◇12日◇2回戦◇鴨池市民
鹿児島実と鹿児島商。鹿児島を長年けん引してきた名門同士の対戦は、終盤にかけて大きく試合が動き、劇的な幕切れとなった。
先制したのは鹿児島商。3回に3番・上妻 大心(3年)の左前適時打で1点を先取した。
鹿児島実は5回、1死一、二塁から1番・木村 成(3年)の左越え二塁打、暴投、2番・満留 裕星(2年)の犠飛で3点を返して逆転に成功する。
鹿児島実は8回、5番・平山 翔悠主将(3年)のソロ本塁打と相手のエラーで2点を追加。4点差として勝負あったかに思われた。
その裏、鹿児島商は下位打線に代打攻勢をかけて2死ながら一、二塁とし、9番・川畑 玲恩(3年)の右前適時打、暴投で2点を返す。
2点差を追いかける9回は2死満塁として3番手のマウンドに上がった7番・稲森 爽太(3年)が中前2点適時打を放ち、土壇場で同点に追いついた。
勝負は今大会3試合目となるタイブレーク方式の延長戦へ。
10回表、鹿児島実は4番・濵嵜 真太郎が送りバントを決めて二、三塁とし、5番・平山主将が右前2点適時打を放つ。
その裏、鹿児島商も無死満塁から犠飛で1点を返す。なお1死一、二塁と逆転劇のムードも高まったが、2番・福岡 慶隼(3年)の左前に落ちそうな打球を鹿児島実の左翼手・木村が好捕。飛び出していた二走がアウトで併殺となり、試合終了。夏連覇を目指す鹿児島実が苦しみながらも3回戦進出を決めた。
取材=政純一郎