試合レポート

比叡山vs守山北

2023.07.12


4打数4安打3打点の活躍を見せた永井翔星(比叡山)

比叡山が6回コールド勝ちで初戦を突破!7番永井が4安打3打点の活躍

<第105回全国高校野球選手権滋賀大会:比叡山11ー1守山北(6回コールド)>◇11日◇1回戦◇マイネットスタジアム皇子山

昨夏4強の比叡山が6回コールド勝ちで初戦を突破した。

守山北の先発は左腕の大田 歩睦投手(2年)。直球の球速は100キロ台後半で、50キロ前後(本人談)のスローボールを多投する超軟投派だ。強力打線が武器の比叡山を翻弄したいところだったが、初回から比叡山打線が難なく対応する。

1番の萬代 隆之介外野手(2年)が三塁線を破る二塁打で出塁すると、2番・若井 大輝外野手(3年)が中前にポトリと落ちる適時二塁打を放ち、先制点を挙げる。さらに比叡山は4番・瓜坂 猛内野手(3年)と7番・永井 翔星外野手(3年)の適時打でこの回に3点を奪い、大田は1回持たずにマウンドを降りることになった。

「初回に点数が入ったので、気持ちが楽になりました」と比叡山の河畑成英監督。守りでも先発した左腕の渡邉 煌多朗投手(2年)が「とても緊張しましたが、いつも通り投げることを意識していました」と120キロ台ながらキレのある直球と決め球のチェンジアップが冴え、6回を投げて4安打7奪三振の好投を見せる。2回に自身のバント処理ミスから1点を献上したが、自責点0と実力を発揮した。

打のヒーローとなったのは7番の永井だ。1回裏に適時打を放つと、2点リードで迎えた3回の第2打席では2死二塁から左翼への二塁打で二、三塁にチャンスを拡大。続く渡邉の2点適時打で本塁を踏み、貴重な追加点をもたらした。

さらに5回の第3打席では1死一塁から右中間を破る適時三塁打を放ち、本塁打が出ればサイクル安打達成という状況に持ち込んだ。第4打席は7対1とリードを広げた6回の2死満塁という場面。「(サイクル安打は)意識せずに繋ぐ意識で打席に入りました」と見事な流し打ちでこの日4安打目となる右前適時打でダメ押し点を奪った。

その後も比叡山は打線が繋がり10点差として6回コールド勝ち。8年ぶりの甲子園出場に向けて幸先のいいスタートを切った。

4打数4安打3打点と活躍した永井は「良いスタートが切れたので、次もチームに貢献できるように頑張っていきたいと思います」と声を弾ませる。2回戦で対戦する水口東は昨秋4強の実績があるチーム。2回戦にして早くもレベルの高い好ゲームが見られそうだ。

取材=馬場 遼

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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