News

九州から出場校のOBでは西武・與座が活躍中、広島・中村、巨人・京本もアピール

2023.08.16


第105回全国高校野球選手権大会(以下、夏の甲子園)は前半戦を終了し、ベスト8をかけた戦いが繰り広げられている。今年、代表校となったチームにはどのようなOB(NPBもしくはMLB)が在籍していたのだろうか。地区ごとに主なOBを振り返ってみたい。

九州地区からは九州国際大付(福岡)、鳥栖工(佐賀)、創成館(長崎)、東海大星翔(熊本)、明豊(大分)、宮崎学園(宮﨑)、神村学園(鹿児島)、沖縄尚学(沖縄)の8校が出場した。

九州国際大付は育成契約を含めて8人のOBがNPBでプレーしている。1軍のレギュラークラスはいないものの、ルーキーの中村 貴浩外野手(広島)がアピール中だ。育成契約だった中村は5月に支配下登録された。その後、1軍でも11試合に出場し初安打、初打点は記録済み。6月4日を最後に1軍での出場はないが、2軍では67試合に出場しており定位置はつかんだ。アピールを続け1軍再昇格を目指す。

沖縄尚学は5人のOBが活躍中。先発ローテーションの一角を務めてきた東浜 巨投手(ソフトバンク)は、16試合で5勝7敗、防御率4.47と苦しんでいる。一方で元気なのがサブマリンの與座 海人投手(西武)だ。今シーズンの1軍初登板は4月30日と遅かったものの、ここまで11試合の登板で2勝3敗、防御率3.18。8月2日のソフトバンク戦(ベルーナドーム)では2年連続2度目となる無四球完封勝利をマークするなど先発ローテーションをしっかりと守っている。

神村学園OBは羽月 隆太郎内野手(広島)ら育成契約を含めて4人がプレー中。昨シーズン20試合の1軍出場で打率.273(33打数9安打)、3本塁打、OPSは.909を記録した渡辺 陸捕手(ソフトバンク)が、今シーズンは1軍で未出場となっている。2軍でも59試合の出場で打率.234(137打数32安打)、1本塁打、OPS.606と得意の打撃面で停滞気味。1軍昇格へ向けてまずは2軍で結果が欲しい。

明豊は今宮 健太内野手(ソフトバンク)と濱田 太貴外野手(ヤクルト)の2人をはじめ育成契約を含めて4人が1軍で活躍。なかでも育成契約2年目の京本 真投手(巨人)が2軍で10試合(8先発)に登板し、46.1回を投げ防御率2.72と結果を残している。今年の支配下登録は叶わなかったが、オフに支配下登録を勝ち取るためにも継続したアピールをしたいところ。

初出場となった宮崎学園は社会人出身2年目の横山 楓投手(オリックス)がプレー中だが、プロ入り以来1軍登板はない。まずはプロ初登板のチャンスをつかみたい。創成館は川原 陸投手(阪神)ら3人の育成選手がプレーしている。また、鳥栖工東海大星翔に現役のNPBプレーヤーは不在だった。

<九州地区の代表校の現役OB>
※2023年シーズンNPBもしくはMLB球団に所属している選手

・福岡:九州国際大付(2年連続9回目)
二保 旭(阪神)
三好 匠(広島)
清水 優心(日本ハム)
野田 海人(西武)
生海(ソフトバンク)
中村 貴浩(広島)
富山 凌雅(オリックス)※育成契約
柳川 大晟(日本ハム)※育成契約

・佐賀:鳥栖工(初出場)
なし

・長崎:創成館(5年ぶり3回目)
川原 陸(阪神)※育成契約
鴨打 瑛二(巨人)※育成契約
野口 恭佑(阪神)※育成契約

・熊本:東海大星翔(5年ぶり3回目)
なし

・大分:明豊(3年連続9回目)
今宮 健太(ソフトバンク)
濱田 太貴(ヤクルト)
居谷 匠真(ソフトバンク)※育成契約
京本 真(巨人)※育成契約

・宮崎:宮崎学園(初出場)
横山 颯(オリックス)

・鹿児島:神村学園(4年ぶり6回目)
羽月 隆太郎(広島)
渡辺 陸(ソフトバンク)
泰 勝利(楽天)
桑原 秀侍(ソフトバンク)※育成契約

・沖縄:沖縄尚学(2年ぶり10回目)
東浜 巨(ソフトバンク)
嶺井 博希(ソフトバンク)
與座 海人(西武)
リチャード(ソフトバンク)
岡留 英貴(阪神)

※数字は2023年8月15日時点

この記事の執筆者: 田中 裕毅

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.04

「学校と地域に支えられて戦う」県内有数の進学校・磐田南(静岡)、“潔く”戦って最高の夏に【野球部訪問】

2024.07.04

「速さが怖かった」 センバツ4強から学んだ走塁で市立柏が千葉の上位を狙う

2024.07.04

5日に北北海道大会の抽選会!クラーク記念国際と別海が軸、接戦を勝ち抜いたチームにも勢い

2024.07.04

5日に新潟大会が開幕!帝京長岡と日本文理の対戦相手が決まる【2024夏の甲子園】

2024.07.04

5日に富山抽選会!昨年秋覇者・高岡商か、今年春の覇者・富山商か、ノーシード新湊の組み合わせにも注目<夏の甲子園県大会>

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.30

突然の病で右半身が麻痺した「天才野球少年」が迎える最後の夏 あきらめなかった甲子園出場の夢、「代打の一打席でもいいから……」

2024.06.29

北海は道内29連勝なるか、東海大札幌VS札幌日大の強豪対決も、30日に札幌支部で代表決定戦【2024夏の甲子園】

2024.06.29

激戦区・愛知が開幕!ノーシードから4連覇狙う愛工大名電が17得点の圧勝発進、大府、愛知産大三河も初戦を突破【2024夏の甲子園】

2024.06.29

昨秋3位の豊橋中央が登場、享栄破った実力見せる!30日愛知大会【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!