【甲子園】準決勝では各チームの実力派左腕の出来がカギ握る?
この夏の甲子園(第105回全国高校野球選手権記念大会)も、残るところはあと準決勝と決勝となった。勝ち残った4チームにとっては頂点に向けて力を振り絞っての戦いとなる。
ベスト4に残ったチームの投手陣では、左腕がカギを握るとみている。打線では左打者の強打者が多く、左腕の出来が勝敗を分けることになるかもしれない。
神村学園(鹿児島)には、146キロ左腕の黒木 陽琉投手(3年)がいる。甲子園4試合に登板し防御率は0.55。16.1回を投げて19奪三振を誇る。長身からの角度のある直球に加え、大きく落ちるカーブが武器になっている。左投手特有の落差のあるカーブは、高校生ではなかなか打ち崩すのは難しい。ここまではすべてリリーフ登板だが、仙台育英(宮城)の強力打線相手にどう起用されるのか。主力の多くは左打者の昨年覇者相手に、どう立ち向かうかが注目だ。
神村学園も左打者がズラリと並ぶ。仙台育英では、田中 優飛投手(3年)、仁田 陽翔投手(3年)、武藤 陽世投手(2年)の3人の左腕がここまで登板しているが、決して好調とは言えないだけに、どう影響するか。
土浦日大(茨城)では背番号1、藤本 士生投手(3年)が存在感を見せている。4試合に登板(先発1)し、防御率は1.19。ここ3試合はリリーフで登板をするたびに状態が良くなって、チームの勝利に大きく貢献している。
対する慶應義塾(神奈川)には背番号10の2年生の鈴木 佳門投手がいる。準々決勝の沖縄尚学(沖縄)では先発して5回3安打2失点と試合を作った。両左腕の投げ合いも十分予想され、投球の結果が勝敗の行方を左右する可能性は十分ある。