【U-18】スーパーラウンド 日本 vs 台湾
日本以上のスモールベースボールを見せた台湾、完敗した日本は負けを糧にできるか
<U-18W杯:台湾5-2日本>◇9日◇スーパーラウンド◇台湾
今年、U-18日本が選択した野球は「スモールベースボール」。そのスモールベースボールの完成形を台湾が示した。
台湾は19年の世界一から3大会連続で決勝進出を決めている。その野球は馬淵監督が掲げるスモールベースボールに近い。どの選手もシャープなスイングができて、俊足の選手がかき回す。機動力重視に見えるが、ひ弱さもなく、選球眼も高く、守備力も高い。
アメリカなどの選手たちに体格で劣る日本にとって、同程度の体格でグラウンドで躍動する台湾の野球はまさにモデルだった。今大会の日本の野球を見ればその野球に近づいている。荒削りで、5位に終わった2019年と比べれば、洗練されている。
しかし台湾はその上を行っていた。1点を先制された台湾は1番・チウ・シンが二盗、三盗と足でプレッシャーをかける。常にストライク先行で心理的に優位な状況で投げることができた日本の投手陣もボール先行になり、さらにバッテリーミスも多くなる。まさに自滅だった。日本はこういう野球をやりたかったが、逆にそれを実践された。
3回までに1対5。試合は決した。
素直に台湾は格上。これは認めざるを得ない。台湾の本来の実力を引き出さない試合運びができれば世界一の道はある。日本代表は今回の敗戦を糧にできるか。