試合レポート

【U-18】スーパーラウンド 日本 vs 台湾

2023.09.10


日本以上のスモールベースボールを見せた台湾、完敗した日本は負けを糧にできるか

<U-18W杯:台湾5-2日本>◇9日◇スーパーラウンド◇台湾

今年、U-18日本が選択した野球は「スモールベースボール」。そのスモールベースボールの完成形を台湾が示した。

台湾は19年の世界一から3大会連続で決勝進出を決めている。その野球は馬淵監督が掲げるスモールベースボールに近い。どの選手もシャープなスイングができて、俊足の選手がかき回す。機動力重視に見えるが、ひ弱さもなく、選球眼も高く、守備力も高い。

アメリカなどの選手たちに体格で劣る日本にとって、同程度の体格でグラウンドで躍動する台湾の野球はまさにモデルだった。今大会の日本の野球を見ればその野球に近づいている。荒削りで、5位に終わった2019年と比べれば、洗練されている。

しかし台湾はその上を行っていた。1点を先制された台湾は1番・チウ・シンが二盗、三盗と足でプレッシャーをかける。常にストライク先行で心理的に優位な状況で投げることができた日本の投手陣もボール先行になり、さらにバッテリーミスも多くなる。まさに自滅だった。日本はこういう野球をやりたかったが、逆にそれを実践された。

3回までに1対5。試合は決した。

素直に台湾は格上。これは認めざるを得ない。台湾の本来の実力を引き出さない試合運びができれば世界一の道はある。日本代表は今回の敗戦を糧にできるか。

 

この記事の執筆者: 田中 裕毅

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.04

「学校と地域に支えられて戦う」県内有数の進学校・磐田南(静岡)、“潔く”戦って最高の夏に【野球部訪問】

2024.07.04

「速さが怖かった」 センバツ4強から学んだ走塁で市立柏が千葉の上位を狙う

2024.07.04

5日に北北海道大会の抽選会!クラーク記念国際と別海が軸、接戦を勝ち抜いたチームにも勢い

2024.07.04

5日に新潟大会が開幕!帝京長岡と日本文理の対戦相手が決まる【2024夏の甲子園】

2024.07.04

5日に富山抽選会!昨年秋覇者・高岡商か、今年春の覇者・富山商か、ノーシード新湊の組み合わせにも注目<夏の甲子園県大会>

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.30

突然の病で右半身が麻痺した「天才野球少年」が迎える最後の夏 あきらめなかった甲子園出場の夢、「代打の一打席でもいいから……」

2024.06.29

北海は道内29連勝なるか、東海大札幌VS札幌日大の強豪対決も、30日に札幌支部で代表決定戦【2024夏の甲子園】

2024.06.29

激戦区・愛知が開幕!ノーシードから4連覇狙う愛工大名電が17得点の圧勝発進、大府、愛知産大三河も初戦を突破【2024夏の甲子園】

2024.06.29

昨秋3位の豊橋中央が登場、享栄破った実力見せる!30日愛知大会【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!