【大学野球・関西学生野球】1回戦 関西大vs同志社大
金丸 夢斗(関西大)
エース・金丸が復活の完封!関西大が投手戦を制す
<関西学生野球秋季リーグ:関西大1-0同志社大>◇2日◇第1節1回戦◇わかさスタジアム京都
3年連続の秋季リーグ優勝を目指す関西大が投手戦を制した。
関西大は来年のドラフト上位候補であるエース左腕の金丸 夢斗投手(3年=神港橘)が先発。今春のリーグ戦期間中に右膝を痛めて戦線離脱していたが、秋季リーグ戦にはしっかりと合わせてきた。
初回は緊張から1死満塁とピンチを招いたが、マウンドに来た早瀬万豊監督から「慌てずに1人ずつ抑えていこう」というアドバイスを受けると、2者連続三振で乗り切って無失点スタートを切る。
「回を重ねるたびに感覚を取り戻せたと思いました」と2回以降は復調。球場のスピードガンで151キロを何度も記録するなど、力のある直球で相手を抑え込んだ。
「球数が課題だったので、ランナーを背負うまではアバウトに打たせて、要所で三振を取るというのがテーマでした」と9安打を浴びながらも要所でギアを上げて11奪三振。7回に相手の失策でもらった1点を守りきり、112球で完封勝利を収めた。
ケガをしてから「体全体を使う動きを自分の体に沁み込ませる感じで変えました」とトレーニング方法を改善。その成果は実り、夏のオープン戦では自己最速を1キロ更新する153キロをマークした。離脱前よりも直球が進化し、今秋は大活躍が期待できそうだ。
関西大は2014年から率いてきた早瀬監督の今季限りでの退任が決まっている。「4年生と一緒に卒業しますので、1日でも長く一緒にやりたいと思っています」と今季への意気込みを語っていた。
その早瀬監督に高校1年生の頃から誘いを受けていたのが主将の有馬 諒捕手(4年=近江)。「有終の美を飾ってもらいたいと思うので、一戦必勝で監督さんを胴上げしたい」とラストシーズンに懸ける思いは強い。
その有馬はプロ志望届を提出する予定でいる。6月の関西5リーグオールスターで右手首に死球を受けて骨折。まだ打撃の調子も本調子ではないようだが、この日は1安打を放つなど、心配の必要はなさそうだ。「アピールできる最後のチャンスですし、自分に良いプレッシャーを懸けつつも良いパフォーマンスができたらと思います」と猛アピールを誓っている。高校時代から注目を集めてきた有馬がついにプロ入りとなるか。