試合レポート

【奈良】3回戦 智辯学園 vs 畝傍

2023.09.25


4回裏に同点スクイズを決めた知花琉綺亜(智辯学園)

智辯学園が逆転勝ちで8強進出

<秋季近畿地区高校野球大会奈良県予選:智辯学園6-1畝傍>◇24日◇3回戦◇佐藤薬品スタジアム

2季連続の甲子園出場を目指す智辯学園が逆転勝ちで8強進出を果たした。

智辯学園の先発は夏の甲子園も経験している楢林 勇生投手(1年)。畝傍は楢林に対して2回に2死二塁のチャンスを作ると、7番・前 哲平(1年)がセンター後方に大飛球を放つ。中堅手の國島 来夢外野手(2年)が懸命に追うも惜しくもグラブを弾く適時二塁打となり、畝傍が1点を先制した。

反撃したい智辯学園だが、畝傍の先発・濵田 貴一投手(2年)の右横手から緩急を上手く使った投球の前に、あと1本が出ない展開が続く。

それでも4回に連打で1死一、三塁のチャンスを作ると、「嫌な流れで同点に追いつきたかったので」(小坂将商監督)と1ボール1ストライクから主将の1番・知花 琉綺亜内野手(2年)にスクイズのサインを出す。知花はこれをしっかりと決めて、まずは追いつくことに成功。さらに2番・西川 煌太内野手(2年)、3番・佐坂 悠登捕手(2年)の連続適時二塁打で2点を勝ち越した。

これで試合の流れをつかんだ智辯学園は5回に1死三塁から、「強く振って、最低でも外野まで持っていこうと思っていました」という8番・山﨑 光留投手(2年)がスライダーを捉え、左翼席に飛び込む2ラン本塁打を放ち、大きな追加点を挙げた。

そこからは智辯学園が安定した試合運びを見せる。「調子はそんなに良くはなかった」(山﨑)という楢林だが、要所では直球で三振や凡打を重ね、8回5安打2四死球12奪三振1失点の好投。9回はこちらも甲子園の登板経験がある青山 輝市投手(2年)が無失点で締めた。

「負けてもおかしくない試合」(小坂監督)という試合を勝ち切った智辯学園。新チーム結成直後に小坂監督がU-18ワールドカップの日本代表コーチとして3週間ほどチームを離れていたこともあり、チームの成熟度としてはまだまだこれからというところか。それでも甲子園経験者が10人残っており、実力は十分にある。

まずは準々決勝に勝利して、2年ぶりの近畿大会出場に王手をかけたいところだ。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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