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【高校野球ベストシーン’23・青森編】仙台育英からの勝利に大きな自信、八戸学院光星・洗平の成長は止まらない

2023.12.10


2023年もあとわずか。ことしも高校球界ではさまざまな印象的な出来事があった。各都道府県ごとにベストシーンを思い出してみよう。

【春季東北大会決勝・八戸学院光星vs.仙台育英】

今年の青森の夏を制したのは、八戸学院光星だった。昨年秋は初戦で敗れ、不安な新チームのスタートだったが、最後の夏は最高のチームに仕上がった。春の決勝で敗れた八戸工大一には夏の決勝でリベンジ。青森山田を春夏ともに準決勝で下した。春から夏へチーム力をアップさせた結果だったが、その成長を加速させる試合があった。それが、春季東北地区大会の決勝、仙台育英(宮城)戦だった。

センバツで8強に入った全国の強豪相手に3対2の1点差で勝利した。何より、2年生左腕が本領を発揮した。先発の洗平 比呂投手(2年)が、完投こそ逃したが8.2回を8安打2失点。強打の仙台育英打線に勝ち越しを許さなかった。3回まで無安打の見事な立ち上がりで、7回までわずか1失点の好投だった。打席でも、湯田 統真投手(3年)から本塁打を放つなど、投打にわたって勝利に貢献した。

仙台育英相手に結果を残した洗平は、夏の青森大会では4試合(先発2)を投げ防御率0.46。甲子園では3試合(先発2)で防御率1.72と、安定感ある投球を見せた。元プロ野球選手の洗平 竜也氏を父に持ち、兄・歩人とともに1年夏に甲子園に出場を果たした「サラブレッド」。最速147キロを誇る左腕が、ポテンシャルの高さをついに披露したのだ。

秋は初戦敗退でスタートした八戸学院光星は、終わってみれば最後の夏は甲子園8強をつかんだ。春季東北大会で仙台育英を破って優勝した自信が、洗平をはじめナイン全員を強くさせた。

今年秋以降の新たなチームでも、洗平は岡本 琉奨投手(2年)とのダブルエースとして、さらなるレベルアップを図る。秋季大会では青森大会、東北大会ともに決勝で青森山田に敗れた。悔しさをバネに、来年春の出場が有力なセンバツの舞台で、また大きな成長を見せてくれるはずだ。

<春季東北地区大会:八戸学院光星3-2仙台育英>◇2023年6月11日◇決勝◇岩手・きたぎんボールパーク

八戸学院光星スタメン
(中)砂子田 陽士(2年)
(左)青木 虎二(3年)
(遊)中澤 恒貴(3年)
(右)長谷 陸翔(3年)
(三)池田 優斗(3年)
(捕)藤原 天斗(3年)
(一)新城 雄麻(3年)
(投)洗平 比呂(2年)
(二)西尾 太晴(3年)

仙台育英スタメン
(中)橋本 航河(3年)※中央大進学予定
(遊)山田 脩也(3年)※阪神3位指名
(三)湯浅 桜翼(2年)
(右)齋藤 陽(3年)※仙台大進学予定
(一)鈴木 拓斗(2年)
(左)濱田 大輔(2年)
(二)住石 孝雄(3年)
(投)湯田 統真(3年)※明治大進学予定
(捕)尾形 樹人(3年)※早稲田大進学予定

 

この記事の執筆者: 浦田 由紀夫

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