【交流試合】鹿児島選抜 vs 宮崎選抜
鹿児島選抜の原田2ランが決勝弾
<第2回鹿児島・宮崎県選抜交流試合:鹿児島選抜2ー1宮崎選抜>◇19日◇第1戦◇平和リース
鹿児島と宮崎、両県高校野球のレベルアップと交流を目的に昨年から始まった選抜チームによる交流試合。昨年の宮崎に続き、今年は鹿児島での開催となった。
鹿児島選抜は秋の県大会準優勝だったれいめいの谷内 秀乃介、宮崎選抜は190センチの長身左腕・河野 伸一朗(宮崎学園)。両県を代表する左右両エースの先発で始まった。
初回、2死一塁で宮崎の4番・吉村 航希(小林秀峰)が初球をフルスイング。右翼席場外に消える特大飛球となったが惜しくもファウル。谷内もすぐに立ち直り、2球で追い込んで最後は138キロの直球で空振り三振に打ち取り、立ち上がりから選抜チーム同士の試合らしい見応えのある好勝負を繰り広げた。
試合が動いたのは3回。鹿児島選抜は1番・瀬脇 尚旺が左前打で出塁し、初めて先頭打者が出塁すると、2番・下原口 仁(鹿児島実)が犠打で進めて1死二塁を作った。
「先制点が欲しい場面で自分にチャンスが回ってきた」と3番・原田 颯馬(鹿児島実)。1ストライクからの2球目を強振すると、打球は低いライナー性の打球で左中間スタンド深くに吸い込まれる特大先制2ランとなった。「チームのために先制したかった。チームが打たせてくれた」(原田)。
両者とも毎回のように走者を出して得点機を作ったが、エース級の投手陣と堅実な守備で得点を与えない。
宮崎選抜は5、7回と併殺で切り抜け、3人ずつでイニングを締めた。
大きなヤマ場は8回。宮崎が2つの四球と送りバント内野安打で無死満塁と絶好機を作る。鹿児島選抜は4回以降、再三走者を背負いながらも粘りの投球で得点を与えなかった左腕・吉元 翔皇(鹿屋農)から右腕・松元 怜音(出水工)にスイッチ。松元は5番・横山 颯(日章学園)を浅い右飛で打ち取り、6番・馬乘園 康介は4-6-3の併殺打。わずか2球で大ピンチをしのいだ。
宮崎は9回、2死一塁で1番・齊藤 聖覇(宮崎学園)の右前打を右翼手が後逸する間に1点を返したが、反撃はここまでだった。
昨年、宮崎での2試合は連敗していただけに「1試合目は特に緊張した」と鹿児島選抜の床次 隆志監督(国分中央)。「両チームとも選手のレベルが高かった。チームで勝てて良かった」と振り返っていた。