関東一・飛田 優悟、今秋打率4割超えのトップバッター<2024年のヒーロー候補たち⑬>
飛田 優悟(関東一)
この秋行われた明治神宮野球大会を通じて、打撃のセンスの良さを感じた選手がいた。ベスト4に入った関東一(東京)の1番打者、飛田 優悟外野手(2年)だ。右投げ左打ちの好打者タイプで、ミート力が抜けているように感じた。
オープンスタンスで構えて、グリップは肩付近。バットをやや寝かせ気味にして、ゆらゆらと揺らしながら構える。投手の投球動作に合わせ、グリップをいったん下に入れ、上に戻すヒッチの動作でタイミングを取ると、シャープなスイングで球をとらえる。しっかり上からバットをたたきにいき、最短距離でインパクトを迎えにいけている。
明治神宮大会3試合すべてで安打を放った。しかも第1打席は、すべて安打だった。初戦の熊本国府(九州)戦での第1打席で、右翼線への二塁打を放って先制点をもたらした。あとに続く打線に勇気を与えるのに十分な打球だった。
大阪桐蔭(近畿)との準々決勝でも、第1打席でたたきつける打球の中前安打で出塁。強敵相手の先制点に貢献した。6回の集中攻撃の際も、中前へライナーで運んでマルチ安打をマーク。チームの勝利をけん引している。
敗れた準決勝では、初回の第1打席で流し打ちの遊撃への内野安打、3回にはコンパクトなスイングでの中前安打で出塁し、チームの得点の起点となった。まさに関東一の打線に欠かせない存在となっている。
今秋の都大会では右翼へ引っ張った鋭い本塁打も放つなど、長打力もあり、俊足の持ち主である。今秋、都大会と明治神宮大会で33打数15安打、打率.455を誇った。「関東一の1番センター」の大先輩、OBの巨人・オコエ 瑠偉外野手を追いかけ、「走攻守」そろった外野手としての成長が期待される。
関東一・飛田 優悟外野手
【経歴】
175センチ、70キロ、右投げ左打ち
南加瀬越路少年野球部~東京城南ボーイズ(神奈川・南加瀬中)
【寸評】
走攻守そろった外野手。ミート力を生かした確実な打撃と、俊足を生かした走塁、守備がアピールポイント
【実績】
2年秋 都大会6試合すべて「1番・中堅手」のスタメンで出場。22打数10安打8打点の打率.455をマーク。明治神宮大会でも3試合すべて安打を記録し、11打数5安打の打率.455。