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圧倒的戦力・大阪桐蔭2年ぶりのセンバツ制覇なるか? 課題は接戦時の守備、試合日程もハード!

2024.03.08


大阪桐蔭ナイン

【打線】ラマル、徳丸の両スラッガーの前に走者を溜めることができるか?

ラマル・ギービン・ラタナヤケ、境亮陽、吉田翔輝、德丸快晴

打線の核となるのはこの2人。

ラマル・ギービン・ラタナヤケ内野手(3年)
德丸 快晴外野手(3年)

ラマルは秋の公式戦で5本塁打21打点、打率.475と大当たり。昨秋の明治神宮大会ではライトへ弾丸ライナーの本塁打を放ち、圧倒的なパワーを見せた。新基準バットでも関係なく飛ばしそうで、秋のような勝負強さを発揮したい。
徳丸は1年秋からレギュラー。昨秋は0本塁打、打率.378だったが、打撃のメカニズムを見ると、安定した構えから無駄のないスイング軌道でボールを捉えることができており、角度がついた時はホームランにできる。7日の関西学院との練習試合では高校通算31本塁打に達した。
この2人の前に走者をためて、勝負強さを発揮すれば、試合を優位に進められそうだ。

チャンスメーカーはこの2人に期待。

境 亮陽外野手(3年)
吉田 翔輝外野手(3年)

1番の境は投手としても140キロを超える速球を投げ込み、制球力も高く、昨夏は投手に専念していたが、昨秋からは野手に専念。打率.341、1本塁打、10打点を記録したように、バットコントロールもよく、チームトップの5盗塁を記録し、走れる。守備でも強肩を発揮し、非常に安心できる。
吉田は昨年の選抜後の春季大会から浮上した俊足巧打の外野手。昨秋は境とともにチームトップタイとなる5盗塁を記録。昨秋から打撃に力強さが出て、より出塁率、打率が高まれば、チームの攻撃力は高まる。

上位打線は役者が揃っているだけに下位打線の岡江 伸英内野手(3年)、山路 朝大内野手(3年)、増田 湧太捕手(2年)の成長に期待だ。

課題は内野守備 接戦時で勝ちきれるか?

やはり課題は明治神宮大会で5失策を記録した守備にある。5失策した関東一戦では雨の影響でかなりバウンドが跳ねやすい状況になったため、そこで守備が乱れた。
秋の時点では内野守備に不安を覚えた。冬場はかなり鍛えてきたとおもうが、内野守備は心理的な余裕がある時はあまりボロは出ないが、接戦時など緊迫した場面ほど出やすい。関東一戦も先制を許し、そこから崩れた感じがある。緊迫した試合状況の中でもいつでも自分の守備ができる心構えが必要になる。
外野は完璧。ライト・境の強肩、センター・吉田の快足、徳丸の確実性の高い守備は簡単に長打にできないものがある。内野守備が盤石ならば、敵はいない、レベルになるだろう。

決勝戦までの日程を整理!勝ち進めば、2回戦、準々決勝が一番ハードか?

もし決勝戦まで勝ち進んだ場合のスケジュールを振り返っていこう。
1回戦:3月22日
2回戦:3月25日
準々決勝:3月26日
準決勝:3月28日
決勝戦:3月30日

まず1回戦の北海松田 収司投手(2年)は140キロ近い速球を両サイドに投げ分ける好右腕。制球力も非常に高く、センターラインの守備も高く、安定した守備が持ち味。松田を乗せると、点は取れないだけに先制して、試合の主導権を握っていきたい。
2回戦では神宮大会準優勝・作新学院or神村学園の勝者と対戦。どちらも打撃力が高いチームだけに、総力戦は必至。また2回戦を勝ち進むと、準々決勝は翌日に予定されている。優勝を狙うにはハードな日程で、相手も強い。そういう意味で投手陣が豊富なのは強い。
前評判通りの実力を発揮できるか、注目だ。

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この記事の執筆者: 河嶋 宗一

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