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サプリメントを摂る前に【セルフコンディションニングお役立ち情報】

2024.06.11


サプリメントのリスクを正しく理解し、食事内容を確認しよう

皆さんは体づくりのため、より良いパフォーマンスのためにどのようなことを意識していますか。中には「疲労軽減によさそう」「トレーニング効果を高めるために」といったことからサプリメントを入手する選手がいるかもしれません。今やさまざまなサプリメントが簡単に手に入る時代ですが、その前にサプリメントについて考えてみましょう。

サプリメント摂取のリスク

「エルゴジェニックエイド」という言葉を聞いたことはありますか。これはパフォーマンスを高めることが期待される物質や成分を含んだサプリメントのことを指し、例えばプレーの場面において瞬発力を発揮したり、スタミナに貢献したり、疲労状態からの素早い回復を促すような作用が期待できるもののことです。よく知られている物質としてはカフェインやクレアチンなどが挙げられます。ただしこのようなサプリメントに含まれる物質は食事から摂取することができるものです。

一方でサプリメントはあくまでも栄養補助食品であり、医薬品とは違ってすべての成分を表示する義務がありません。そのためサプリメントの摂取はドーピング違反になる可能性があり、禁止薬物が混入していたり、含まれている成分によって健康を害するリスクが高まったりすることが考えられます。禁止物質を含まない安全な認証サプリメントであっても、製造過程において禁止物質が混入してしまうリスクは避けられません。

「これをとると調子がいい」は食生活の見直しを

ある特定のサプリメントをとると体調がいいと感じる場合、その栄養素が普段の食事で不足していることが考えられます。例えば朝食は菓子パンとジュースだけ、昼食は丼物の一品だけ、夕食は肉がメインで野菜不足・・・といった食事は、野球選手にとってふさわしい食生活でしょうか。おそらくビタミンやミネラル分が不足し、体調を崩しやすくなったり、ケガの回復が遅くなったりといったことが考えられます。「このサプリメントをとると調子がいい」というものがあれば、そのサプリメントに含まれている栄養素を食事から摂るように心がけましょう。

一方で特定の栄養素をサプリメントから摂り続けていると、過剰摂取による体への影響やアレルギーの心配があります。一般的に水溶性のビタミン(ビタミンB群やビタミンCなど)は摂りすぎても尿と一緒に排出されますが、脂溶性のビタミンやミネラル分などは過剰症によって体調に異変をきたすことが懸念されます。サプリメントはあくまで栄養補助食品であることを理解し、「必要な栄養素はまず食事から」という基本的な考え方を理解しておきましょう。

文:西村 典子
球児必見のコラム「セルフコンディショニングのススメ」はこちら!

この記事の執筆者: 西村 典子

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