試合レポート

「大卒プロ入りを目指さない」帝京大の日本代表候補が10奪三振の快投! 卒業後は社会人へ【全日本大学選手権】

2024.06.13


8回3失点と好投した帝京大先発の榮龍騰

首都大学野球連盟代表の帝京大が4対3で関西学生野球連盟代表の関西学院大に4対3で勝利。選手権では53年ぶりの勝利を収めた。

春のリーグ戦で最高殊勲選手に輝き、侍ジャパン大学代表選手選考合宿に召集されているエース左腕の榮 龍騰(4年=津田学園)は8回119球を投げて、5安打2四球10奪三振で3失点。5回以降は無安打に抑え、先発の役割を果たした。

序盤は苦しい投球となる。1回表に2点を先制してもらったが、2回裏に無死一塁から5番・馬場 和輝(4年=鶴岡東)にレフトへの同点2ラン本塁打を浴びると、3回裏には一死三塁から3番・両井 大貴(4年=履正社)に中犠飛を打たれて勝ち越し点を献上した。

「いつもなら空振りを取れたり、押せているかなという高めの真っすぐを捉えられていました。もっと真っすぐの勢いがあったら外野を越える打球もなかったと思います。高かったし、球もいってなかったという感じですね」と反省。中学生以来となる神宮のマウンドにも苦戦していた。

その中で立て直すきっかけとなったボールがスライダーだ。序盤は見逃されてボールになることが多かったが、「見極められているというよりは手が出ていないという感じがあった」と捕手の池田 竜己(3年=宇部鴻城)と話し合い、スライダーを中心とする配球に変えることを決断。「真ん中付近に投げても振って来なかったり、タイミングが合ってなかったりしていたので、いけるなと思いました」とスライダー主体の投球で主導権を握り、4回以降は1安打しか許さなかった。

中盤以降はエースに相応しい投球を見せた榮。今後は社会人野球に進み、2年後のプロ入りを目指す方針だ。

今春に1部昇格して即リーグ優勝を果たした帝京大。この勢いで全国でも頂点まで突っ走るか。

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この記事の執筆者: 馬場 遼

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