試合レポート

”愛知の完全試合男”が前年王者・青学大に8回10奪三振の好投も…終盤力尽く【全日本大学選手権】

2024.06.14


青山学院大相手に10三振を奪った中京大先発の髙木快大

中京大(愛知)が前回王者の青山学院大(東都)相手に接戦を繰り広げたが、8回裏に3点を勝ち越されて、3対6で敗れた。

中京大の先発は最速151キロ右腕の髙木 快大(3年=栄徳)。春のリーグ戦では完全試合も達成している投手だ。

伸びのあるストレートを持ち味とする髙木。「自分はストレート主体のピッチングですし、その中で自分がどれだけ通用するのかというのは見たかったというのもあって、ストレートを選びました」と1回裏の二死二塁の場面では大学球界屈指のスラッガーである4番の西川 史礁(4年=龍谷大平安)に対して全球ストレートで空振り三振を奪った。

普段は完投を目指して打たせて取る投球を心掛けているが、「そうなるとフェンスオーバーもあるので」とこの日は強力打線相手に序盤からエンジン全開。7回まで3失点(自責点2)に抑え、10個の三振を奪った。

しかし、その代償として消耗は大きく、同点の8回裏には連続四球で無死一、二塁とピンチを作ったところで降板。「相手が相手ですし、力を残さず投げていたので、スタミナがなかったです」と肩を落とした。

前日に完封勝利を収めている安藤 利玖(4年=安城南)に後を託したが、ピンチを凌げずに勝ち越しを許してしまう。髙木は7回3分の0、130球を投げて、5安打4四球10奪三振5失点(自責点4)という内容だった。

「点を取ってもらっている中で守り切れなかったのが悔しいです」と試合後には涙を流した髙木。それでも完封した1回戦の日本文理大戦を含めて、力があるところをアピールした大会となった。

「もう一回、ここで野球をやりたいなと強く思いましたし、できればもう一回、青山学院大と戦って、勝ちたいなと強く思いました」とリベンジを誓った髙木。この悔しさが彼をさらに強くすることだろう。

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この記事の執筆者: 馬場 遼

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