混戦必至の西東京! 日大三は国士館と同ブロック、勝者は8強で東海大菅生と対戦濃厚、早実は昨夏4強・明大八王子との初戦が有力【西東京大会展望】
上原 慎之輔(東海大菅生)・谷亀 和希(日大三)・宇野 真仁朗(早稲田実)
【トーナメント表】夏季西東京大会 組み合わせ
東西東京大会の組み合わせが決まった。東京が東西2代表になって今年で50年。甲子園への道が広がったことで、東京の高校野球全体のレベルが上がった。そのことを物語るように、今年は東西ともにノーシードの強豪がおり、混戦模様。春準優勝の東海大菅生を中心に実力校が多い西東京は序盤から激戦が予想される。
東海大菅生は準々決勝で日大三と対戦か?
西東京大会で最も注目されたのは、ノーシードながら3年連続優勝を目指す日大三の組み合わせだが、国士舘がシードされたブロックに入った。勝ち進めば4回戦で対戦する。両校は昨夏も3回戦で対戦し、その時は日大三が5回コールドで圧勝。勢いに乗り優勝した。しかし日大三は谷亀 和希、畠山 将豪という投手陣以外は入れ替わっている。それだけに土居 貴仙、岡本 弦士といった今年の中心打者が、この一戦で自信をつけたいところだ。国士舘としては、打線は力があるだけに、春は欠場したエースの早川 恵陽の復調がカギとなる。
この試合で勝利したチームが5回戦で対戦するブロックには、プロ注目の投打二刀流・森井 翔太郎を擁する桐朋がいる。そしてその対戦で勝利したチームは、東海大菅生がシードされたブロックのチームと対戦する。東海大菅生は春季都大会、関東大会と一戦一戦力を付けた優勝候補の筆頭だ。初戦は都立松原と多摩大聖ヶ丘の勝者と対戦する。実は松原と多摩大聖ヶ丘は春の1次予選でも対戦し、68―3で多摩大聖ヶ丘が勝っている。また東海大菅生と多摩大聖ヶ丘は秋の1次予選で対戦。東海大菅生の上原 慎之輔が6回参考記録ながら完全試合を達成している。勝敗はともかくとして、一矢を報いたい因縁の対戦になる。このブロックには今年は単独チームで出場する青鳥特別支援もいる。彼らの戦いが、東京の高校野球の新しい歴史になる。実力的には東海大菅生は5回戦まではそれほど問題ないだろう。準々決勝で対戦するのは日大三か国士舘か桐朋か。日大三との対戦となると2年前の決勝戦の再戦になる。
戦力の充実ぶりでは東海大菅生と創価が2強となるが、この両校は順当に勝ち上がれば準決勝で対戦する。しかし創価の準決勝進出もそう簡単ではない。創価は5回戦までは昭和一学園などの力のあるチームはいるものの、さほど問題ないだろう。しかし準々決勝で対戦する佼成学園がシードされているブロックには実力校が集まっている。
50年前、西東京大会の初代王者として甲子園に行って以来聖地から遠ざかっている佼成学園は、春季都大会で長年壁となっていた日大三を破り、期待が高まっている。佼成学園の初戦の相手は秋16強の都立昭和が有力。勝てば豊田 俊治、新井 唯斗など強打者が揃う八王子との対戦が有力だ。5回戦は秋8強の早大学院が有力だ。早大学院はエースの平井 大翔が秋は3試合連続無失点。打線も俊足の野田 俊輔を中心に力がある。このブロックでは駒場学園も侮れない存在だ。どこが勝ち上がっても、準々決勝は大一番になる。