全国で躍動する関東の強豪たち 関西、東海、九州の躍進も見逃せない!<田中裕毅の”準硬ドットコム”第20回>
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2023年の全日大会で優勝した大阪経済大
6月から全国各地で本格的に始まっている全国大会への争いも、いよいよ佳境。残っている関西地区が終了すれば、全日本大学準硬式野球選手権大会(以下、全日大会)、清瀬杯全日本大学選抜準硬式野球大会(以下、清瀬杯)ともに、出場チームが確定する。
既に全国各地にいる強豪チームが続々と出場を決めているが、最終的にどんな顔ぶれになるか楽しみなところである。
今回は全日大会、清瀬杯に過去5大会で成績を残したチームの顔ぶれを振り勝ってみたい。
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関東勢が牽引。関西、東海、九州地区にも注目!
出場チーム数の違いもあるため単純な比較は出来ないが、関東勢がベスト4に勝ち残るケースが多い流れにある。特に関東のなかでも、所属チーム数も多い東都連盟勢が全国で活躍している印象だ。
硬式と変わらず準硬式でも「戦国東都」の異名は伊達ではないわけだが、特に近年は日本大が上位進出することが続いている。2024年大会も出場するため期待が膨らむ。
他、中央大、専修大、国士舘大、帝京大、國學院大が4強まで勝ち上がる実績を残した。ほとんどが1部に所属してしのぎを削っているが、一方で國學院大は春3部で戦っており、連盟そのものの競争の厳しさを感じさせられる。
また東都とともに実力あるチームが多い東京六大学では、慶應義塾大、明治大、早稲田大が過去5大会で結果を残した。なかでも早稲田大は2019年で全日大会、2022年は清瀬杯で優勝を成し遂げている。2024年も全日大会に出場するが、今回も好成績を残すのか。
ただ何といっても関西地区のチーム、なかでも大阪経済大が3大会連続で決勝の舞台に勝ち上がっているのは素晴らしい。
練習環境に制限があるものの、指揮官・中野監督のもとでトーナメントを勝ち上がっていくチームの底力は、対戦相手にとっては脅威である。
その大阪経済大だが、先日の予選で敗れてしまい、2024年は全日大会、清瀬杯ともに出場を逃した。コロナによる中止となった2020年を境に、準硬式の覇権争いをしてきた強豪がいない全国大会で、どの学校が台頭するのか。1つの注目ポイントになるだろう。
その筆頭格は、東海地区や九州地区あたりが有力になるだろう。
2018年大会で優勝した中京大などが注目されるだろうが、2024年の全日大会開催の管轄である九州勢も躍進を期待したい。
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2021年の清瀬杯大会で優勝した東海大札幌校
清瀬杯の過去5大会を見ていくと、あらゆるチームが毎年成績を残しているが、関西地区と東海地区が比較的結果を出している傾向にある。
東海地区に至っては4大会連続でベスト4以上に勝ち残っている。優勝こそないものの、全国の舞台で結果を出している。2021、2022年でベスト4進出だった名城大は、2023、そして2024年は全日大会に出場する。着実にステップしているといっていい。ぜひ全日大会でも結果を残してほしいところ。
さらに、2023年にベスト4で姿を消した日本福祉大が、今年も清瀬杯に出場する。昨年の悔しさを糧に、2024年は大暴れして欲しい。
関西地区は2022、2023年で2年連続準優勝。清瀬杯を盛り上げているが、大阪教育大は、2024年も清瀬杯に出場する。あと一歩で逃した優勝を、今回こそ達成なるか。
また九州と北海道の2地区が、過去5大会で優勝を手にしている。特に2021年の東海大札幌校の優勝は、北海道地区にとって全日大会も含めて初めて全国の頂点を掴んだ記念すべき大会だった。
とはいえ東海大札幌校、そして前回王者・久留米大も今年の清瀬杯、さらに全日大会にも出場が叶わなかった。各地区の予選の厳しさを再確認させられる。
過去5大会にだけ絞ってみていったが、関東を筆頭に、関西、東海、九州地区が引っ張っている状況と言っていい。その4地区を追いかけるのが、残りの地区なわけだが、果たして今年はどの地区が全国で暴れるのか。
取材・文/田中 裕毅(準硬式野球評論家)
小学3年生から中学生までは軟式野球。高校での3年間は硬式野球をプレー。最後の夏は控え捕手でベンチ入りを果たす。
大学から準硬式野球で3年間プレー。大学2年、3年生のとき、チームは清瀬杯大会に出場し、自身はベンチ入り。さらに3年生の1年はチームの主務として、選手登録やリーグ戦運営に携わる。特に春季リーグはリーグ委員長として、試合日程の調整をはじめとした責任者を任される。