試合レポート

東海大相模の198センチ左腕・藤田琉生が夏にかけて急成長!目を引く驚異的な伸びのあるストレート、“世代No.1左腕”評価の準備は整った!

2024.07.11


藤田 琉生(東海大相模)

<第106回全国高校野球選手権神奈川大会:東海大相模14-0横浜桜陽>◇10日◇2回戦◇バッティングパレス相石スタジアムひらつか

東海大相模の198センチ左腕・藤田 琉生投手(3年)が10日の横浜桜陽戦で夏初登板。3回パーフェクト、3奪三振の快投でマウンドを降りた。その投球は春よりも成長を実感させる内容だった。最速は143キロ、平均球速は139.64キロだった。
「夏の初戦は難しいので、どんな相手でも全力投球でした」と気合満点の投球で打者をねじ伏せた。

スカウトのスピードガンによっては最速147キロを出したという情報もあるが、ネット裏から見ても春よりも明らかに球威が出てきた。二段モーション気味の投球フォームから振り下ろすストレートは角度があり、さらにコントロールのブレがない。
前日には、藤田同様に注目される横浜隼人の150キロ右腕・沼井 伶穏投手が投げている。沼井と比べると、球速表示は劣っているが、直球の伸びは藤田が上回っていた。

『高校野球ドットコム』では藤田の高校入学直前に取材を行った際、投球練習でラプソードを使った。回転効率100%のストレートを4球連続で計測し、その後も90%後半のストレートを投げ込んでいた。
一般的に回転効率が高ければ、伸びのあるストレートを投げられるといわれる。藤田は中学時代から質の良いストレートを投げる下地があった。この2年間、じっくりと球速をレベルアップしてきた。春季関東大会が終わってからは投球練習でも多めに投げて、感覚を磨き、東海大との練習試合で最速148キロを計測していた。
「今までは終盤に球威が落ちていたのですが、今では終盤になっても球威のあるストレートを投げられるようになりました」と藤田も手応えを感じていた。

力まないように8割の力で投げることを意識し、内外角に投げ分け、無失点の好投を見せた。さらに120キロ台前半のスライダー、110キロ台のカーブもしっかりと低めに集めることができていた。

この試合はまだ3回投げただけで、強豪校との試合ではない。藤田のすべてを引き出してはいないと思うが、それでも成長を実感させられる内容だった。
今後、強豪校相手に打者を圧倒する投球ができれば、高校生No.1左腕の評価を得てもおかしくないのではないか。これからもスケールの大きい投球を見せてほしい。

【関連動画】
中学時代の藤田の快速球!

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この記事の執筆者: 河嶋 宗一

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