大阪大会準々決勝!激戦が予想される4試合の見どころをチェック!
徳山壮磨(大阪桐蔭)
27日、大阪大会も準々決勝を迎えた。今回4試合の見どころを紹介していきたい。
今大会は春のベスト8の顔ぶれとは大きく異なっている。春のベスト8はこちら。
大阪桐蔭,大体大浪商,上宮太子,東海大仰星,近大附,大阪学芸,関西創価,上宮
夏のベスト8以下の通りである。
大阪桐蔭,大体大浪商,上宮,興国,春日丘,大冠,汎愛,履正社
5チームが入れ替わった。履正社は春ベスト16まで勝ち進んでおり、選抜でも準優勝。順当な勝ち上がりといえるが、春日丘、大冠、汎愛と公立校8チームが勝ち進んできたのは、私学全盛の大阪において素晴らしい勝ち上がりといえるだろう。
履正社vs大体大浪商
昨年も激突した名門校同士の対決が実現。履正社は高校通算61本塁打の安田尚憲が打率.750と打撃絶好調。安田の前後を打つ選手たちも好調で、強打の履正社を存分に見せつけており、春不安を抱えた投手陣も安定感が増し、優勝候補に相応しい実力を身に付けてきた。一方、大体大浪商はエース・宮本大勢が履正社打線を抑えることができるか。プロのスカウトから注目を浴びる存在として、春から成長した姿を見せていきたい。また打線は持前の粘り強さで確実に点を重ねていきたい。
大阪桐蔭 vs 興國
大阪桐蔭は2試合連続で完封勝利中。決勝戦を見据えて、今回はどの投手が登板するのか?登板する投手、いずれも、140キロ台を超えるなど、能力の平均値が大阪どころか全国的に見ても突き抜けている。その投手力の高さが最大のウリだろう。また打線はそつなく点を取る野球でうまく逃げ切っている。追い込まれた時に、どんな野球を見せていくのか。興国は4番中野翔哉に本塁打が出たことは非常に大きい。大阪桐蔭投手陣から一打を打てるようになると、一気に活気づきそうだ。投手陣は継投策でしのいでいきたい。
汎愛 vs上宮
4試合で40得点を挙げている汎愛。しかも上宮太子、浪速といった強豪校相手にも得点を挙げている攻撃力の高さは脅威だ。その打線の中心は上宮太子戦で3ラン2本を放った浅井 一樹だ。ノーステップながら逆方向へ本塁打を打てる長打力は脅威だ。また全体的に振れる打者が多く、流れを掴むとビッグイニングが築ける。投手陣ではゲームメイクが長けた武中拓海の出来にかかっている。上宮は左の本格派・巻大地、右アンダースロー・人見健太がどれだけ守り抜くことができるか。
春日丘vs大冠
公立校同士の対決。これで今年も大阪は公立校がベスト4に勝ち進むのが確定した。大冠は、東海大仰星、大阪偕星学園といった強豪私学に打ち勝ってきた打線の破壊力は今大会トップクラス。主砲・辻 晃志を前に走者をしっかりと溜めることができるか。大阪を勝ち抜くには打ち勝つしかないと打線を徹底強化してきた大冠野球をこの試合でも発揮することができるのか。一方、春日丘は関西創価をコールド、大商大堺をサヨナラと、いずれも投手力が高いチームを攻略して勝ち上がってきた。そうなると、試合は打撃戦になることが予想される。最後まで死力を尽くした戦いを期待したい。
(文・構成:河嶋 宗一)