専大松戸vs幕張総合
専大松戸打線が151キロ右腕を足で攻略。世代屈指右腕も12奪三振の快投で完投勝利
<第105回全国高校野球選手権千葉大会:専大松戸6-2幕張総合>◇19日◇5回戦◇ZOZOマリンスタジアム
幕張総合は早坂 響投手(3年)、専大松戸は平野 大地投手(3年)と世代屈指の右腕同士が先発マウンドで投げ合う試合となった。
経験値豊富な専大松戸がしたたかな攻めを見せ、早坂の攻略に成功した。1回に4番・吉田 慶剛捕手(3年)が直球に振り遅れながらも右翼線を破る2点適時二塁打を放って2点を先制した。2回に、幕張総合に内野ゴロの間に1点を返されたが、3回には、犠飛で1点を追加し、さらに4回には相手の敵失などもあり、3点を追加した。
クリーンヒットはあまりなかったが、足を使って少ない安打数で得点をもぎ取る専大松戸の攻撃は実にしたたかだった。
エースの平野はセンバツ後から投球フォームの修正に取り組み、最速150キロをマークするなど、明らかに球質に変化が見られた。高めの直球で空振りを奪うことができ、9イニングを投げても、平均球速は145.2キロと、高校生でもトップレベルの数字をマークした。スライダー、フォーク、カーブ、カットボールなど変化球も器用に投げ分け、どこか交わしている投球の感じがあった昨秋、センバツと比べると、しっかりと直球で勝負できるようになっていた。正捕手の吉田も「春に比べて2段階ぐらい伸びています」と成長を実感していた。ミート力が高い打者が多い幕張総合打線相手にも、12奪三振2失点(自責1)の完投勝利を収めた。
酷暑の中、平野に進化が見られ、早坂のスキをついて走塁を絡めて得点をもぎ取った攻撃陣の攻めも見事だった。好投手を攻略した自信を武器に、春夏連続甲子園へ突き進む。