2回戦 慶應義塾 vs 北陸
全国トップレベルの強力打線・慶應義塾は好投手にも強くなったのか?すべては仙台育英戦から始まった
<第105回全国高校野球選手権記念大会:慶應義塾9ー4北陸>◇11日◇2回戦◇甲子園
全国トップレベルの強力打線を誇る慶應義塾(神奈川)が、140キロ超え投手を多く擁する北陸(福井)にも、自慢の強打を発揮した。
森林監督は「試合前には、竹田(海士)くん、友廣(陸)くんには、こういう球を打って打ち崩していけばいいという青写真を描いて、狙い球や、そういったプランを選手たちに任せるやり方でいきました」とチームで攻略プランは描きながらも、やり方は選手たちに委ね、選手たちが結果につなげた。
4番に入った加藤 右悟外野手(3年)は「竹田くんは実際に打席に立ってみて、ストレートは強いと感じました。追い込まれていたんで、狙い球を張り過ぎず、シンプルに球を待っていました」と142キロの直球を弾き返し、左前適時打で1点先制。これで勢いに乗った慶應義塾打線は自分たちの能力を発揮し、5回まで12安打9得点で試合の主導権を握った。
森林監督は「この試合は打てなかった時のプランも当然描いていました。今日については序盤に描いていたプランができていたと思います」と語る。
もともと新チームがスタートした時から打力は高かった。それでも、ここまで成長できた裏には、センバツで仙台育英(宮城)で好投手たちに封じ込まれ、延長の末、敗れたことがあった。
正捕手の渡辺 憩捕手(3年)は「センバツが終わってから、仙台育英の投手を打てなければ、頂点を取れない。あれからは仙台育英の投手を基準にして練習を行いました。結果的に東海大相模、横浜の速球投手を攻略できているので自信になっています」とセンバツでの敗戦を糧にしている。
9回に一気に4点を取られたが、森林監督は「良い部分、悪い部分も出た試合でした。特に9回表、あの甲子園の雰囲気で点を取られた経験は、次へ向けて、修正できる材料をもらいました。9対0のまま勝つよりも良かったと思います」と前向きに捉えている。
3回戦は広陵(広島)が相手。ハイレベルな激戦が期待できそうだ。