Column

初めての夏を追った!新天地で指揮を執る話題の監督たち!

2016.07.22

■新天地で指揮を執る 2016年・話題の監督たち

鍛治舎 巧監督(秀岳館)

 昨秋から今春にかけて高校野球界にも多くの新監督が誕生した。実績十分のベテラン監督では、松商学園(長野)で91年春に全国準優勝、長野日大でも08年春にベスト8へ進出するなど甲子園で14勝を挙げている中原 英孝氏が昨年9月に開校したばかりの長野日本ウェルネス信州筑北の監督に就任。70歳を超える老将が1年生だけの野球部を率いて歴史をスタートさせた。今夏は、長野大会初戦で白星を挙げるも、3回戦で惜しくも敗退。今後の躍進に注目が集まる。

 また、福知山成美(京都)で2度の全国ベスト8を経験している田所 孝二監督は岐阜第一に。夏は、初戦で帝京可児に敗れたがこれからのチーム作りに注目だ。

 東海大山形東海大翔洋(現:東海大静岡翔洋)で9度も甲子園に出場している滝 公男監督は山形学院の監督に招へいされた。今夏は、残念ながら、山形大会2回戦で東海大山形に敗れた。

 また、選手時代に取手二(茨城)で全国優勝し、監督としても下妻二で甲子園に2度出場した小菅 勲監督は土浦日大(茨城)へ。茨城大会2回戦で日立北に敗戦したが、秋に期待したい。

 雪谷(東京)で都立高として3校目の甲子園出場を果たした相原 健志監督は日体大荏原(東京)へ。東東京大会初戦では東京に10対0で勝利。2回戦では都立広尾に1対4で惜敗となった。このように、公立校から私立高へ転じた新監督も多い。

 さて、社会人野球から高校野球へ移ってきたのは、NTT西日本の監督として05年の社会人野球日本選手権で準優勝し、NHKの高校野球中継で解説を務めていたことでも知られる村本 忠秀氏。今年4月1日付で母校の高岡第一(富山)の監督に就任したが、同じくNHKの解説者から3年で秀岳館(熊本)をセンバツ4強へ導いた鍛治舍 巧氏に続けるか。
現在、富山大会2回戦を突破し、次は23日に富山国際大付属との3回戦に挑む。
さらに、14年の都市対抗野球で富士重工業を率い準優勝した水久保 国一監督も、今年から市太田(群馬)で指揮を執ることになった。今夏は初戦敗退となったが、秋からのチーム作りも楽しみだ。

 中学野球から転身してきたのは釧路江南(北北海道)の楓川 卓也監督。14年には全国中学校軟式野球大会で中標津中を準優勝に導いた経歴を持っている。この夏は、釧根支部予選Aブロック決勝まで進むも、釧路明輝に4対5で惜敗した。
今春のセンバツ準優勝した高松商(香川)の長尾 健司監督も中学野球で実績を残した監督だけにこちらも注目だ。22日に香川大会準々決勝で丸亀との一戦に臨む。

 新天地ですぐに結果を残すのは難しいことであるが、名将たちだからこそ成せるチーム育成がある。今後の勝ち上がりに注目したい。

(文・大平 明


注目記事
波乱なんかではない!2016年夏のジンクス! 「6」がつく年に勝つのは公立校だ!!

通信制高校が高校野球界を変えていく!甲子園初出場を決めた創部3年目・クラークに続く高校は?
スローカーブで大阪桐蔭、撃破!関大北陽・清水寛から学ぶ 『強豪校の倒し方』

さようなら、我が母校。あの全国優勝校も、今夏がラストサマー?!来年から統廃合となる高校は?

このページのトップへ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.26

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.25

昨夏甲子園16強・北海の卒業生進路紹介!元巨人外野手の息子らが中央大、147キロ右腕は社会人へ

2024.06.26

低反発バットなど関係ない!“飛距離モンスター”マーティン・キャメロン(東海大札幌) に大爆発の予感!

2024.06.26

【岩手】27日に抽選会!春6連覇の花巻東と、春準V・盛岡大附の「2強」が軸<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.26

【山形】27日に抽選会!県内10連勝の鶴岡東が中心、日大山形が対抗馬<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.26

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在41地区が決定、長崎、高知、新潟、大分などでシードが決まる〈6月10日〉

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.26

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!