News

24試合で6本だけ 選抜でホームランが出ないワケ

2021.03.29

24試合で6本だけ 選抜でホームランが出ないワケ | 高校野球ドットコム
鈴木 悠平(東海大菅生)

 2021年の選抜も大会は残り3日。決勝戦まで合わせれば合計7試合のみとなった。19日から続いた熱戦もあとわずかとなったが、今大会の特徴をあげればホームラン数が少ないことだろう。大会5日目の第1試合までホームランが出ず、いつ出るのか話題にもなったくらいだが、ここで2回戦終了までに誰がホームランを放ったのか振り返りたい。

・第1号:鈴木 悠平東海大菅生
聖カタリナ

・第2号:千田 光一郎東海大菅生
聖カタリナ

・第3号:櫛田 理貴中京大中京
専大松戸

・第4号:新川 俊介具志川商
福岡大大濠

・第5号:松尾 光氣福岡大大濠
具志川商

・第6号:米田 友明豊
市立和歌山

 大会前から注目されたスラッガーの名前は現時点で並んでおらず、準々決勝以降に快音を響かせてくれることを期待したい。しかしここまでホームランが出ないのはなぜなのか。その理由の1つに実戦不足という声も出ているが、各チームのバッテリーの攻め方も関係しているのではないだろうか。

 特に小園 健太が得意とするようなカットボール、ツーシームと言ったいわゆるストレートに近い軌道から小さく動くボールが球界のトレンドになったことで、打者は微妙に芯を外されることが増えたように思われる。

 こうした小さく動く変化球や急速に流行したフライボール革命などについて以前、県立岐阜商・鍛治 舎巧監督に質問をぶつけた際、こんな答えが返ってきた。

 「アメリカでフライボール革命が流行りだしたことで長打を狙う高校が出てきましたし、何より2017年の夏の甲子園でホームラン数の記録が更新されたことで、バッテリーが速いカウントから小さく動く変化球を使うような配球に変わったと思います」

 この話をもとに考えれば、2017年辺りまでバッティングに分があったことで、ピッチャーがここ数年でバッターを抑える術を身につけ、その結果、現在はピッチャー優性の時代になっているのではないだろうか。

 それでも、そういったことを跳ね返すような大きな一発が準々決勝以降に飛び出すことを期待して待ちたい。

(記事:田中 裕毅

関連記事
準々決勝の4試合のポイントを徹底解説
選抜ベスト8予想は何校的中した?そして優勝予想の本命と対抗馬も!
編集部厳選センバツ36名の逸材【写真・映像付き】

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.26

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.25

昨夏甲子園16強・北海の卒業生進路紹介!元巨人外野手の息子らが中央大、147キロ右腕は社会人へ

2024.06.26

低反発バットなど関係ない!“飛距離モンスター”マーティン・キャメロン(東海大札幌) に大爆発の予感!

2024.06.26

【北北海道】旭川支部予選で、旭川実の151キロ右腕・田中が6回完全、11連続を含む15奪三振の快投【2024夏の甲子園】

2024.06.26

【岩手】27日に抽選会!春6連覇の花巻東と、春準V・盛岡大附の「2強」が軸<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.26

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在41地区が決定、長崎、高知、新潟、大分などでシードが決まる〈6月10日〉

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.26

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!