怪力、強肩、お茶目なキャラクター。支配下登録候補・モタ(巨人)のサクセスストーリーが見逃せない!
キャンプで急成長を見せているモタ(巨人)
プロ野球のキャンプ時は活躍している現役の一流選手やゴールデンルーキーに注目が集まるが、実力やキャラクターの良さで見逃せない選手が急浮上する。
それが巨人の育成選手のイスラエル・モタ(ベセル高出身)だ。18歳だった2013年からワシントン・ナショナルのルーキーリーグでプレー。主にルーキーリーグ、シングルAでプレーし、2014年にはルーキーリーグで打率.310、8本塁打、47打点の好成績を残し、2017年はわずか5試合ながらシングルAでプレーしていた。
2019年から巨人の育成選手として入団。1年目は二軍出場がなく、三軍で22試合に出場し、1本塁打6打点、打率.313だった。この時点で、支配下登録候補になるとは想像できないだろう。
だがモタはこのキャンプで急成長。紅白戦でアピールに成功し、2月9日、一軍昇格。2月19日の中日との練習試合では適時三塁打、2月22日の北海道日本ハムとのオープン戦では本塁打含む3安打猛打賞。そのホームランもフォークを拾ってレフトスタンドへ運んだ怪力ぶり。トップをとったとき、捻りをうまく使い、効率的なスイングを見せるモタの打撃技術は育成選手のレベルをゆうに超えている。
また北海道日本ハムでは惜しくも捕殺にならなかったが、抜群の強肩を披露した。
支配下登録も現実味帯びているモタ。魅力は怪力ぶりがうかがえるパワー、レーザービームと形容できる強肩だけではなく、お茶目な人柄だ。阿部慎之助二軍監督とチームメイトとのやり取りを見てもお調子者だというのが分かる。それでも野球となれば目の色を変えて取り組み、周囲を驚かせるプレーを見せる。
ブレイク寸前の選手のサクセスストーリーを見るほど楽しみなものはなく、それは日本人も、外国人も関係ない。
巨人のキャンプMVPのモタ。MLBではシングルA止まりだったが、もしNPBで支配下登録、レギュラーと階段を上っていけば、まさにドリームである。
そんな青写真を実現できるか、モタのストーリーが見逃せない。
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