刈谷vs一宮南
刈谷・服部
進学校の195センチ2年生右腕をチェック!
この試合のお目当ては、刈谷の服部卓投手(2年)。
文武両道の進学校に現れた195センチの大型右腕で、元力士の「藤ノ川」を叔父にもつという。
中学卒業後は愛知の私学強豪校への進学も考えられた逸材だけに、シーズンごとにチェックしたい注目選手だ。
筆者は春も刈谷を観に行ったが、服部は背番号13で、マウンドには上がらなかった。
好不調の変動が大きく、不安定なのが要因のようだ。
この夏は、背番号10。
夏の初戦で、マウンド上での服部にお目にかかることができた。
フォームは、真上から投げ下ろす(上から下へ)という感じではないものの、オーバースローで球に一定の角度がある。
さて投げるボールであるが、フォークだかチェンジアップだか、縦に滑らかに沈むボールがオリジナルで「魔球」チック。低目のいいところに決まり、打者がことごとく空振りしたナイスボールだった。他に、大きく流れるスライダーもある。意外と変化球を多投していた。
ストレートは、1球、途中からグンと伸びを増したいいボールがあった。それ以外は、キレ・制球に重点を置いた125~130キロ前後と思われる(目測)シャープなストレートを投げていた。
2回表、3回表はそれぞれ2個ずつ三振をとる快投。
投げるにつれてフォームに勢いを増し、体の動きが良くなってきた。
それだけに、二塁打で出したランナーを簡単にバントで送られて、ワイルドピッチで生還を許した初回の立ち上がりが、なんとも惜しかった。この辺りに、課題のムラが出る。
また、全体的に完成度は低く、若干、評判が先行しているような面もある。
とはいえ、現時点でどうこう言えるような投手ではない。あくまで、長い目で。
そのスケールの大きさを、楽しみにしていきたい。
刈谷は、昨夏の準優勝校。私学優勢の愛知において、豊田西・大府などと並び公立校の筆頭格だ。
今年のメンバーでは、勢いよくバットのヘッドが回る4番浜島佳祐のバッティングが光る。また、1番打者の重責を、1年生の鈴木富敬が担っている。
(文=尾関 雄一朗)
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一宮南 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | ||||||||||
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刈谷 | 1 | 3 | 0 | 7 | X | 11 |
一宮南:平松、藤井-加子坂
刈谷:服部、山田、清水-高須