綾羽vs草津東
投手力の高さを見せた綾羽が7回コールド勝ち
綾羽2番手の野川新
<春季近畿地区高校野球 滋賀県大会:綾羽9-0草津東(7回コールド)>◇17日◇2回戦◇オセアンBCスタジアム彦根
綾羽の先発はエースの野村亮輔(3年)。県内でも有数の投手として知られており、この日は最速で142キロをマークした。直球で押し込む投球で早いカウントから打たせて取る投球を見せ、味方に良いリズムを呼び込む。
綾羽は1回裏、2死二塁から4番・辻英盟(3年)の中前適時打で1点を先制。2回と3回にもチャンスを作ったが、草津東の先発・背番号6の植田成(2年)が変化球を上手く使った投球で追加点を許さない。
試合が大きく動いたのは4回裏、綾羽が1死一、三塁と追加点のチャンスを作ると、ここで草津東はエースナンバーの石津宏樹(3年)に継投。このピンチを乗り切って流れを呼びこみたかったが、制球が定まらずにこの回だけで4つの四球を出してしまう。必勝リレーに出るつもりが裏目に出てしまい、7点を失って試合の大勢が決まってしまった。
一方の野村は5回まで投げて52球、3安打、無四球、5三振の好投。好投手に恥じない投球内容だった。6回から野村はレフトに回り、2番手で野川新(2年)が登板。佐々木朗希(ロッテ)のような左足を大きく上げるダイナミックな投球フォームから最速141キロの速球を投げ込み、決め球のスライダーにもキレがある。2イニングをパーフェクトに抑え、2三振を奪った。まだ線は細いが、順調に伸びていけば、来年にはドラフト候補になっていてもおかしくないだろう。
6回裏に谷川圭吾(3年)のランニング本塁打で1点を加えた綾羽が9対0で7回コールド勝ち。登板した投手がともに140キロ超えと投手力の高さを見せつけた。
敗れた草津東も継投が上手くハマらなかったが、全体的にはよく守れていた。毎年のようにまとまりのあるチームを作ってきているが、今年も戦力的に劣っているわけではない。夏は自分たちの実力を出し切ってほしい。
(取材=馬場 遼)