ドラ1・高橋宏斗以外でNPBに中京大中京OBは何人いる?
高橋宏斗(中京大中京)
2012年以来8年ぶりにAクラス入りを果たした中日は、今年のドラフト会議で最速153キロの右腕・高橋宏斗(中京大中京高)を1位で獲得した。昨年の明治神宮大会でチームを優勝に導いており、高卒の投手ではナンバーワンとも称されていただけに期待度は大きい。
中日が高卒右腕の投手をドラフト1位で指名するのは、2013年の鈴木翔太(聖隷クリストファー高/現阪神)以来7年ぶりのことだった。ただ、高卒投手の指名は久々だが、高校生の指名自体は根尾昂(大阪桐蔭高/2018年1位)、石川昂也(東邦高/2019年1位)に続いて3年連続。
また、中日が3年以上連続で高卒の選手をドラフト1位で獲得するのは、2005年から2007年の分離ドラフトを除くと、1999年から2003年にかけて5年連続で指名して以来となる。
そのときは、朝倉健太(東邦高/1999年)、中里篤史(春日部共栄高/2000年)、前田章宏(中京大中京高/2001年)、森岡良介(明徳義塾高/2002年)、中川裕貴(中京高/2003年)の5人を指名した。ちなみにこれが中日おける高卒選手の1位指名の最長記録でもある。
さて、高橋の母校である中京大中京高出身のNPBプレーヤーは数多くいる。ドラフト制度以前では野口二郎(阪急他)や野口明(中日他)、そして木俣達彦(中日)。ドラフト制度以降では、侍ジャパンの監督を務める稲葉篤紀や紀藤真琴(広島他)、伊藤敦規(オリックス他)らの名前が並ぶ。今シーズン限りで阪神を退団した伊藤隼太も同校のOBである。
現役では嶋基宏(ヤクルト)、堂林翔太(広島)、磯村嘉孝(広島)、伊藤康祐(中日)の4人。そこに高橋と巨人から3位で指名を受けた中山礼都が加わり6人となった。
高橋をのぞく5人はいずれも野手であり、投手では2015年に現役を引退した柴田健斗(オリックス)以来、6年ぶりのNPBプレーヤーとなる。その柴田は一軍での登板がなく現役を引退した。
一軍に登板した最後のOBは、2007年に1試合に登板した深町亮介(巨人)だ。しかし深町は一軍で未勝利のまま現役を引退している。一軍での最後に白星を挙げたのは2003年の木村龍治(巨人)がとなっており、17年間に渡って同校のOBから勝ち投手は生まれていないのである。
吉見一起の背負っていた背番号「19」を与えられたことからも、球団の高橋にかける期待の大きさがよくわかる。母校のOBとして久々の一軍登板、そして白星はひとつの通過点に過ぎない。
根尾や石川といった高卒ドラ1の先輩たちとともに「昇竜復活」のピースとなることに期待したい。
(記事:勝田 聡)