【特別対談】高橋宗司さん×クーニンさん×河嶋宗一(高校野球ドットコム副編集長)VOL.4「それぞれの野球観」
高校野球ドットコム特別企画として、今、中高生に注目を浴びているこの二人をお呼びしました。今回対談していただくのは、強豪・青山学院大陸上部に所属し、2度の区間賞を受賞した経験を持ち、現在は市民ランナーとして活動する高橋 宗司さん。そして、野球ユーチューバ―として活動するクーニンさんの対談が実現。クーニンさんが設立したqooninTVは、現在ではチャンネル登録者数18万人を超えているほどの人気チャンネルとなっています。そこに高校野球ドットコム編集部副編集長の河嶋 宗一が参戦。3人の間でディーブなトークが繰り広げられました。
1回目は2人の対談のきっかけや、高橋さんの野球の関わりについて触れ、第2回は、高橋 宗司さんに青山学院陸上部でのエピソード、長距離走の極意を聞きました。第3回はクーニンさんの高校時代から、ユーチューバーとして活躍するまでのエピソードでした。
最終回は、2人の野球観についてフォーカスしてお話を聞いていきます!
最近の高校球児は本当にレベルが高い
河嶋:野球好きの高橋さんにお聞きしたいのですが、結構生観戦されることはあるのでしょうか?
高橋:実はあまりないんです。自分も都大会の1回戦から見たいんですけど、一緒に見に行く友達もいないので、高校野球を生で見ることはないですね。だからSNSやテレビで視聴しますね。
クーニン:僕もテレビが一番良いと思います。センターカメラの方が一番配球や球筋が分かるんですよね。だから実際に球場にいくと、全然分からないですね。
高橋:そうですね。僕が野球場にいく時は、野球を見るというより、アトラクションを楽しむ気持ちです。
クーニン:僕も同じ感じです。僕が見ているのは、ポジショニングですね。選手の守備位置を見ながらいろいろ考えてたりもしています。
河嶋:クーニンさんはどの位置でご観戦されているのでしょうか?
クーニン:僕が甲子園にいったときはアルプス席や、バックスクリーンの近くからですね。ポジショニングはどこの席からも、分かりますからね。
高橋:ちなみにブルペンを見るとき、こんなすごい投手がいるのかと感じることはありませんか?
クーニン:それは大いに感じるといいますか、今の高校球児は僕らの時代よりも確実にレベルが上がっていますよ。高校生で140キロを投げられる投手がいっぱいいるじゃないですか。
僕が現役だった2000年前半は、130キロ出たら速かった時代でした。2002年、選抜甲子園で準優勝した鳴門工のエースは130キロとドロップカーブのコンビネーションで勝負する投手でしたが、今の高校球児はそういうレベルじゃないですし、打者も本当に飛ばしますし、飛ぶボール使っているじゃないかと思っています。
高橋宗司&クーニンの一押し選手は?
河嶋:高橋さんはどういうチームが好きなんですか?
高橋:僕は慶應義塾ですね。理由は坊主ではないからです。もちろん坊主も悪いわけじゃないですし、高校球児の坊主は他のスポーツと比べても体格もがっしりとしているから、似合っていてとてもかっこいい。細い陸上部と比べると、なおさらそう思います。
でも慶應義塾みたいにスタイリッシュな学校が勝つと新しい風が吹いたと感じますし、そういう学校に頑張ってほしいなと思います。坊主ではないといえば、小豆島高校が選抜出場したとき、主将が選手宣誓したとき、髪が坊主ではなく、短髪でしたよね。あれを見て、良い意味で高校生らしさを感じて新鮮さを感じました。
あとは面白い投手を見るのが好きで、高校野球ではないんですけど、専修大のアンダースロー・高橋 礼投手が好きでした。僕はチームというより選手を見ますね。
河嶋:となるとドラフトは好きなんですね?
高橋:そうですね!
河嶋:クーニンさんは気になっている選手はいますか?
クーニン:僕は徳島出身ですので、埼玉西武3位指名の 伊藤 翔投手(徳島インディゴソックス)が気になりますね。本当にすごい投手じゃないですか。中日の又吉 克樹投手になることを期待しています。
また高校生ですと清水 達也投手(花咲徳栄)です。4位指名ですけど、150キロのストレートを投げられるうえにコーナーをビタビタに使う制球力がある投手なので、本当に良い投手だと思うんですよね。
河嶋:個性的なフォームですけど、コントロールは本当に良い投手ですよね。
クーニン:甲子園見ましたけど、コントロールがいいと思った投手は清水君です。
高校生ではかなり精度が高いコントロールを持った投手だと思いますよ。今回の甲子園では乱打戦が多かったですけど、それは真ん中に投げる投手が多かったからだと思います。清水投手はコーナーへきっちりと投げ分ける制球力がある。逆球も真ん中に行かないですし、うまくばらける。甲子園で出てきた投手の中でも安定感、制球力が素晴らしいと思いました。
あとピークをうまく持ってきたという点では、中村 奨成君もしっかりと甲子園に合わせてきて素晴らしかったですね。
河嶋:では2018年度の注目選手を教えてください。
高橋:僕は先取りして追いかけるのが好きで、中学2年生にして最速145キロを投げる森木 大智投手に注目しています。
クーニン:僕も森木君ですね。
高橋:すでにお茶の間で話題になっている選手というよりも、ひそかに注目されていてすごいという選手が好きなんです。大阪桐蔭の根尾 昂君は中学校の時から注目していて、凄くなるだろうと思っていましたから。
河嶋:そこまで目を付けているとはすごいですね。ありがとうございます。2018年度の高校野球も楽しみです!!