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多くが主力級に成長する阪神大卒ドラ1位!佐藤輝明はその系譜をたどれるか?

2021.02.11

多くが主力級に成長する阪神大卒ドラ1位!佐藤輝明はその系譜をたどれるか? | 高校野球ドットコム
期待が高まる佐藤 輝明

 2月9日に行われた日本ハムとの練習試合で、大型新人佐藤 輝明がいきなり爆発した。初打席で右前打を放つと、本塁打、二塁打と3安打3打点の大当たり。

 これから主力級の投手と対戦することになるが、そこでもある程度の結果を残すことができれば、矢野 燿大監督の構想通り開幕スタメンも現実的な目標として見えてきた。

 さて阪神における過去のドラフトを振り返ってみると、ドラフト1位で獲得した大卒の野手は多くが主力級に育っている。

 これまでに阪神がドラフト1位で獲得した大卒の野手は佐藤が12人目となる。過去の11人のうち、田淵幸一(法政大→1968年1位)、岡田 彰布(早稲田大→1979年1位)、髙山 俊(明治大→2015年1位)と3人が新人王を獲得しており、1年目から結果を出した。

 とくに田淵は、法政大時代から山本 浩二(広島)や富田 勝(南海)とともに「法政三羽烏」として話題を呼んでいた。そのプレッシャーに負けることなく、捕手ながら117試合の出場で22本塁打を放っている。

 早稲田大時代から日本代表として活躍していた岡田は、6球団競合の末に阪神へと入団する。起用法に関することでひと悶着あったものの、1年目から18本塁打を放ち、いきなり結果を出した。なお、大学生野手としての6球団による競合は、現在でも破られていない最多記録となっている。

 その他の選手を見ると、1985年のリーグ優勝時に大きく貢献した佐野 仙好(中央大→1973年1位)に木戸 克彦(法政大→1982年1位)も大卒ドラフト1位での入団だった。

 平成以降でも今岡 誠(東洋大→1996年1位)に鳥谷 敬(早稲田大→2003年自由枠)と大卒ドラ1野手が主力選手へと育っている。なかでも鳥谷は1年目から101試合に出場し、2年目からは完全なるレギュラーへと成長した。

 現在のチームでも髙山だけでなく、大山 悠輔(白鴎大→2016年1位)も主砲としてチームを牽引している。

 昨年のドラフト会議で4球団が競合した期待の大砲候補ということもあり、佐藤にも大きな期待がかけられている。田淵や岡田のように1年目から主力として活躍し、新人王を受賞できるだろうか。

【阪神の大卒ドラフト1位の野手】
※自由枠含む

田淵 幸一法政一高→法政大→1968年1位)
佐野 仙好(前橋工業高→中央大→1973年1位)
岡田 彰布北陽高→早稲田大→1979年1位)
木戸 克彦PL学園高→法政大→1982年1位)
今岡 誠PL学園高→東洋大→1996年1位)
的場 寛壱弥富高→九州共立大→1999年1位)
浅井 良桐蔭学園高→法政大→2001年自由枠)
鳥谷 敬聖望学園高→早稲田大→2003年自由枠)
伊藤 隼太中京大中京高→慶応大→2011年1位)
髙山 俊日大三高→明治大→2015年1位)
大山 悠輔つくば秀英高→白鴎大→2016年1位)
佐藤 輝明仁川学院高→近畿大→2020年1位)

(記事:勝田 聡

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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